【2022年版】種牡馬オルフェーヴルの産駒傾向を考察

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本記事は2022年5月時点のデータを参考に作成しています。

好きです。オルフェーヴル産駒。

いきなりの告白ですいません。

思えばここで不定期であげている血統考察記事も、始まりはオルフェーヴルでした。

この2年前の中で私は次のように書き留めています。

やっぱり期待は、(種付料が)300万円になった2020年種付世代。2021年生まれの子たちかなと思います!

今年は各クラブで2021年産が募集される年。そう、ついに期待していた世代の募集がかかるのです!

2019年は52頭にまで種付数が減った、稀代の三冠馬。その後の産駒の活躍をアップデートするとともに、傾向を探っていきます!

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やはりダートから大物が出た!

まずトピックとして挙げておきたいのが、オルフェーヴル産駒が打ち立てた大記録。

オルフェーヴル産駒のマルシュロレーヌが本場アメリカのダートブリーダーズカップを制覇!

日本馬がアメリカで開催されるダートのブリーダーズカップを制するのは初。というかアジア&欧州の中で初の快挙ですね。たぶん。

これには流石にびっくりよね。

単なるラヴズオンリーユーの帯同馬と思っていた人も多いはず。私もその一人でした。

JRAさんも馬券の発売してませんでしたからね、マルシュロレーヌの出走したブリーダーズカップディスタフ。グリーンチャンネルに至ってはレースの模様を生で放映すらせず

国内外問わずで完全に伏兵だったわけですが。しかしこういうのもオルフェーヴル産駒ならではとも言えますね。

2年前だとラッキーライラックとエポカドーロが代表産駒で、芝の中距離路線が多いかなと思っていましたが、ダートや芝長距離など、多方面に活躍馬が出てきています。

意外性や距離の融通など、まさしくステイゴールドの系譜といった印象です。

年度ごとの種付実績

オルフェーヴルの年度ごとの種付数や種付料の推移も更新しましょう。

種付年度 種付数 種付料
2014年 244頭 600万円
2015年 256頭 600万円
2016年 244頭 600万円
2017年 191頭 600万円
2018年 136頭 500万円
2019年 52頭 400万円
2020年 165頭 300万円
2021年 157頭 350万円
2022年 350万円

いや〜盛り返しましたねえ!

2020年の種付頭数は2019年の3倍以上。一気に増え、2021年も横ばいと堅調です。気持ちいいくらいのV字回復。

2022年も350万円とお値段据え置き。この価格はやはりお得だと思いますよ!

全体の勝馬率は3割超えていますし。1000万円超えの種牡馬を付けるよりも期待値は高いと思うんだけどなあ。

賞金上位100頭の母父内訳

オルフェーヴル産駒、賞金上位100頭(獲得賞金2378万円以上)の、頭数別の母父内訳はこちら。

頭数 馬名
8頭 キングカメハメハ、シンボリクリスエス
6頭 クロフネ
3頭 フレンチデピュティ、Storm Cat、Tapit
2頭 ウォーエンブレム、デヒア、トニービン、

Azamour、Bellamy Road、Gallileo、

Gone West、Highest Honor、Silver Deputy

キンカメとシンクリが8頭で同率トップ!

1頭の馬はたくさんいるのでここでは記載していません。

やっぱりオルフェーヴル×キングカメハメは相性がいいですね。出資馬ではナチュラルが該当しています。3歳の初夏時点でいまだにデビューできてないですけどもね…。

ちなみに母父キンカメと母父シンクリ、どちらが賞金の合計を稼いでいるかというと、どちらも拮抗している感じ。

母父キンカメならショウリュウイクゾやタガノディアマンテ、母父シンクリならオーソリティやソーヴァリアントが1億超え賞金を稼いでいます。

さらにちなみに、社台ノーザン系は、母父キンカメ8頭のうち2頭、母父シンクリ8頭のうち7頭となっています。このデータは覚えておいて損はないかも。

クロフネも6頭と相性良さげですが、賞金についてはやや小粒揃いな印象。これなら同じ系統で3頭のフレンチデピュティのほうが、マルシュロレーヌなど高賞金馬が多い傾向です。

全体的に見て、いろいろな系統の母父と満遍なく相性がいいかなと。

海外産牝馬でも良馬が誕生している点は見逃せません。

活力因子は多いほどいいかも?

オルフェーヴルで成功している産駒の傾向は至ってシンプル。

ノーザンダンサーをはじめ、ミスプロやStorm Catなど、現在日本で繁栄している活力ある因子をたくさん持っていると強い産駒が産まれている傾向です。

サンデーサイレンスのクロスもまずまず良好。3×3にもショウナンナデシコスライリーといった活躍馬がいます。

オルフェーヴル自身にノーザンテーストのクロスがかかっていることもあり、ノーザンダンサーのクロスにもっとも味を感じます。

デピュティミニスター系と相性がいいのもうなずけますね。ディープインパクト以上にいいんじゃないだろうか。

マルシュロレーヌはまさに上記の代表格といった感じ。ノーザンダンサー6×5×5×5。母父はフレンチデピュティ。母母父はダンシングブレーヴと、米国で走るべくして走ったような配合なんですよね。

この代表格の感覚を忘れないまま、オルフェーヴル産駒に出資を考えるのがいいのかもしれませんね。

2022年デビューで気になる馬

2022年デビューとなる2020年産馬から、気になる馬をピックアップ。

冒頭にも書いた通り、52頭(登録馬は32頭)と少数精鋭な世代なので、挙げられる馬は少ないです。いわば谷の世代

とはいえ「それでもあえてオルフェーヴル!」といった気概で当時種付した生産者が多いかなという、蓋然性の高いラインナップ。

中でもまず筆頭はラッキーライラックの弟シリンガバルガリス

お姉さんからはなかなか連想できないゴツいお名前。

でもこれもライラック系の植物名だそう。

サンデーレーシングで1口175万円の40口。まーそんなもんですよね。

デビュー戦に注目が集まることは間違い無いでしょう。

続いて気になったのは母の父Gallileoのライリーミノル

兄にはステイゴールド産駒のレッドローゼスがいる血統です。

ステイゴールドで活躍馬が出ているのなら、オルフェーヴル産駒も期待が持てそうですね。デビューが楽しみな1頭です。

さて、母父シンボリクリスエスはこの世代は0頭。キングカメハメハは3頭いて、その中からレーヌドゥールにはちょっと注目。母クラリティーアイズの初仔なので馬格など気がかりはありますが、キャロット出身の馬なので期待値は高いかなと。レーヌドゥール自体はYGGホースクラブでの募集です。

やっぱり32頭という登録馬の中からだと、そんなにたくさん気になる馬はあがらないなあ。

我らがユニオンオーナーズクラブからはシェーヌオンノールがいます。募集価格3000万円というまあまあ強気なお値段でしたが、早々に満口。兄にはドリームジャーニー産駒で活躍馬がいるので、オルフェーヴルとの相性にも期待が持てますが。育成過程はなんともいえない感じなんですよね。デビューがいつになるのかも予測しにくい近況報告が続いている現状です。

入会クラブの2021年産オルフェーヴル産駒

入会しているクラブの、2021年産オルフェーヴル産駒を見ていきましょう。

種付数165頭の、V字回復最初の世代です。

まず友駿ホースクラブには2021年産オルフェーヴル産駒いません。

続いて、オルフェーヴル産駒と相性の良いユニオンオーナーズクラブですが、こちらは3頭。

まず、なんで3頭とも栗東所属なんでしょう。1頭くらい関東馬いてもよかったじゃん…。

まあグチはそこまでにして、これを公開する前日に募集価格と厩舎も発表されたので、それらも加味しつつ吟味します。

ノーブルサンズの2021は母父ゴールドアリュールでサンデーサイレンス3×3。募集総額は1800万円(9万円×200口)で鮫島厩舎所属予定です。

ダートっぽさ満載。前述の通りSSクロスは決して悪くはないものの、初仔というのもありちょっと積極的にはなれないですね。

ブラーノの2021は母父キングカメハメハの黄金パターン。募集総額は1800万円(4.5万円×400口)と小刻みな口数。石坂公一厩舎予定。

出資するならまずこの子からかなあ?

母ブラーノは現役イマイチだったものの、配合自体は整っていて個人的には好み。そこにオルフェーヴルを付け、5代前までで父母間でクロスはかかっていないはず。こういうのもいいですよね。

馬体はまだ公開されていないのではっきりとはいえませんが。白井牧場生産ですし信頼度は高そうであります。

ジュエルボックスIIの2021は母父Pivotal。募集総額は2200万円(11万円×200口)で杉山佳明厩舎予定です。

厩舎人気も踏まえれば、この子が人気筆頭かしら?

兄の活躍にも目を見張るものがあります。牡馬だし馬体がよく見えれば、出資対象になり得そうです。7月にカタログが届くのが楽しみ。

まとめ

万能感豊富なオルフェーヴル産駒。個人的には今後、ダートでG 1級が出てきてほしいかなと。あとは芝の短距離と長距離でも、面白い馬の登場を願っています。長距離についてはもう結構輩出していますけどね。

2021年産には確実にすごい馬がいるはず。頭角をあらわすのはたぶん3歳以降かなって気はしますが、登場を楽しみにします。