【2022年版】母父の血・BMSについて考える

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本記事は2022年7月時点のデータを参考に作成しています。

2023年版も公開しました。

毎年恒例になってきました、母父(BMS)に関する考察の2022年版です。

2021年の記事はこちら。

今回も上位50頭の成績を比較考察します〜。

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2021年母父ランキング上位50頭の成績

順位馬名(前年順位比)勝馬率(前年比)EI(前年比)
1キングカメハメハ(→)26.1(-1.2)1.15(-0.29)
2ディープインパクト(3)27.4(2.7)1.26(0.25)
3クロフネ(→)28.4(3.9)1.12(-0.12)
4シンボリクリスエス(2)25.8(-1.5)1.29(0.1)
5サンデーサイレンス(3)26(1.1)1.04(-0.2)
6アグネスタキオン(2)25.6(3.6)0.91(0.07)
7スペシャルウィーク(3)23.5(-1.6)1.13(0.12)
8フレンチデピュティ(1)24.9(0.2)1.03(0.05)
9マンハッタンカフェ(4)26.2(5.2)1.21(0.33)
10ハーツクライ(33)23.1(6.9)1.61(1.11)
11フジキセキ(2)20.6(-4.1)0.77(-0.06)
12ダンスインザダーク(4)20.3(-3.3)0.89(-0.07)
13ブライアンズタイム(2)24.5(3.2)0.96(-0.06)
14キングヘイロー(9)23.7(-2.1)1.85(0.84)
15サクラバクシンオー(3)21.1(-3.9)0.86(-0.12)
16ネオユニヴァース(→)18.6(-1)0.62(-0.1)
17アンブライドルズソング(3)33.3(-2.1)2.71(-0.86)
18ゼンノロブロイ(→)23.3(0)0.73(-0.17)
19ストームキャット(1)28.2(-0.4)1.8(0.47)
20ダイワメジャー(5)22.9(-2.5)0.77(0.01)
21タイキシャトル(6)16.6(-5.4)0.59(-0.26)
22アグネスデジタル(1)22.9(5.4)0.83(-0.07)
23タニノギムレット(1)26.1(1.6)0.87(-0.06)
24ロージズインメイ(-)31.5(-)1.73(-)
25ボストンハーバー(6)41.9(5.5)2.14(0.47)
26ワイルドラッシュ(1)33.3(2.7)1.12(-0.03)
27ジャングルポケット(10)23.8(3)0.69(-0.24)
28ゴールドアリュール(9)24.6(1.4)0.77(0.09)
29タピット(10)26.9(-15.4)3.12(-1.26)
30キングマンボ(6)27.3(-0.8)1.16(-0.21)
31ファルブラヴ(2)25(6.1)0.96(0.05)
32ジャイアンツコーズウェイ(4)24.6(-2.5)1.15(0.05)
33アドマイヤムーン(3)10.6(-9.2)0.53(-0.19)
34エッセンスオブドバイ(-)75(-)15.96(-)
35モチベーター(-)44.4(-)7.08(-)
36ロックオブジブラルタル(9)26(-1.1)1.2(0.24)
37エンパイアメーカー(-)22(-)0.73(-)
38ガリレオ(4)34.5(6.5)1.01(-0.18)
39フサイチペガサス(5)26.2(4)1.34(-0.13)
40デインヒルダンサー(-)37(-)1.95(-)
41コロナドズクエスト(1)35(1.7)1.27(-0.29)
42ダンシリ(7)22.2(-4.7)1.86(-0.06)
43ウォーエンブレム(4)38.1(11.7)1.18(0.13)
44ステイゴールド(-)13.4(-)0.4(-)
45シーキングザゴールド(-)28.1(-)1.47(-)
46アドマイヤベガ(11)12(-22)0.94(-0.3)
47ソルジャーホロウ(-)100(-)45.36(-)
48スマートストライク(-)41.4(-)1.56(-)
49アフリート(3)15.2(-0.2)0.57(-0.04)
50ホワイトマズル(9)22.2(-1.2)0.69(-0.08)
平均値28.4262.4788
中央値25.71.125

勝馬率・EIはともに2021年を通しての成績です。前年比が(-)となっているものについては、2020年は50位圏外だったことを意味しています。

去年は累計の勝馬率とEIを載せましたが、あまり意味がない気がしたので、今回は2021年の成績を掲載しました。あしからず。

キングカメハメハの連覇、迫るディープインパクト

2020年に続いて2021年もキングカメハメハがBMSリーディングに君臨しました。

ディープインパクトの追い上げがあるかと思われましたが、キングカメハメハが見事に逃げ切りましたね。

その差は2億円ですからなかなかの接戦。

2020年は2位だったサンデーサイレンスは5位。2022年7月現在も5位ということで、まだしばらくは10位内に踏ん張りそうです。まだまだ母数は多い。

現在のペースだと2022年も母父キングカメハメハがトップを獲り、3連覇となりそうな予感です。

ハーツクライが大幅順位アップ

ハーツクライが去年の43位から10位へと一気にランクを伸ばしました。

これはほぼエフフォーリアによるもの

母父ハーツクライが2021年に稼いだおよそ14億円のうち、半分の7億円程度がエフフォーリアの稼ぎ。有馬記念3億円ってデカすぎ!

というわけでハーツクライは、今年はまた少し順位を下げる予感。エフフォーリアが下半期に再び超覚醒する、なんてことがない限り。

高EI海外馬について

急浮上した、高EIを放つ海外由来の母父馬については、G1級が輩出されたためのもの。

34位エッセンスオブドバイはシャフリヤール、35位モチベーターはタイトルホルダー、47位ソルジャーホロウはシュネルマイスターによる貢献が、それぞれ大きいです。

これら貢献した3頭は種牡馬になった後も楽しめそうな存在です。

大レースに強いキングヘイロー

母父キングヘイローは強いですよねえ。

ディープボンド、ピクシーナイト、現3歳馬であればイクイノックスやフェーングロッテンなど、大きいレースできっちり結果を出すタイプが多いですね。

ディープインパクト系と相性がいいのも大きくて、高い勝馬率を誇っています。

母父キングヘイローについては、いずれ個別で考察記事を書きたいですね。

母父キングヘイローはいずれ1頭は出資してみたいものです。

ロージズインメイの台頭

2020年は56位だったロージズインメイは24位に急浮上。

ユーバーレーベンのオークス制覇が大きく貢献したものの、他の母父ロージズインメイ馬も堅実な成績をおさめたからこそのこの順位と思います。勝馬率30%超えはかなり優秀。

母父ロージズインメイの高賞金馬というとビッグレッドファーム産が独占している傾向ですが、他の中小牧場産もちらほらいたりします。

キングヘイローと並んで、注目したいですね母父ロージズインメイ馬は。

ステイゴールドの勝馬率の低さ

逆に案外な成績なのが母父ステイゴールド。勝馬率13%、EIは0.4とかなり低水準。

2020年は55位で勝馬率やはり13%、EIも0.4くらいでした。

母父ランキングはいわば馬のタフさランキング、と過去の母父記事で書いた記憶があります。母父として成績を出しているシンボリクリスエスやフレンチデピュティってのは、やっぱり健康なタイプの牝馬を出しやすかったんでしょう。

対してステイゴールド産駒の牝馬は華奢なタイプが多いんでしょうね。だからどうしてもその牝馬の子たちも小さいタイプが出てしまう。母父ステイゴールドで出世頭はライオンボスですが、こちらは体重500キロ半ば。父バトルプランの影響が大きいのでしょう。

こういった馬格のある父からだと大きな一発を打ち上げられるのでしょうが、たとえばディープ直子とか、エピファネイアとかとの子だと、サンデーサイレンスのクロスが発生し、体質で心配なところが増えていくのでしょう。

母父ステイゴールドはあまり歓迎できる材料ではないのですね…。

「中央値」超えの母父馬一覧

こんな感じで気になるところあげていくとキリがないわけですが、ここでひとつのボーダーを設けて、それを超えている馬の一覧を出しておきます。

今回は上位50頭の中央値、勝馬率が25%、EIが1.12を超えている母父を並べてみましょう。ただし出走頭数が40頭を超えている馬に絞ります。

こちら。

 

  1. キングカメハメハ
  2. ディープインパクト
  3. クロフネ
  4. シンボリクリスエス
  5. マンハッタンカフェ
  6. アンブライドルズソング
  7. ストームキャット
  8. ロージズインメイ
  9. ボストンハーバー
  10. ワイルドラッシュ
  11. キングマンボ
  12. フサイチペガサス
  13. コロナドズクエスト
  14. ウォーエンブレム

なかなかの顔ぶれ!

数え漏れとかあったらごめんなさい。ハーツクライとキングヘイローは勝馬率23%でギリギリ対象外でした。

上位4頭は言わずもがなとして、マンハッタンカフェもかなり安定感あって好成績。

アンブライドルズソングやストームキャット、ワイルドラッシュあたりは去年も触れましたね。馬柱で母父に彼らの名があるとなぜかホッとする自分がいます。

そしてボストンハーバー、いいですよねえ。ユニオンといえば母父ボストンハーバー、ラプタスの活躍が素晴らしかったです。母父ボストンハーバーを見かけたらついつい印をつけちゃうくらい好き。

穴候補としてあげておきたいのはコロナドズクエストとウォーエンブレム。まだサンプル数自体が少ないため結論はつけがたいですが、今後もとんでもない馬が出てきてもおかしくないかなと。ただどちらも頭数がピークに達しつつある感も否めないので、向こう3年くらいが勝負かもしれません。

上昇中ハービンジャー

個別として最後にあげておきたいハービンジャー。2021年は75位と圏外でしたが、2022年現在は30位と好位をキープ。勝馬率は29%、EI1.2と抜群の成績をおさめています。代表馬はメイケイエール。

他の記事でも頻繁に主張してますが、母父ハービンジャーはいいと思うぞぉ。

先物買いよろしく、今回のランキング対象外ではありますが母父ハービンジャーには厚い印を打ちたいですね。

気になる母父を持つ2022年デビュー2歳馬

それでは今年デビューを控えている2歳馬から、気になる母父を持つ競走馬をピックアップしてみましょう。

ディープやキンカメ、ストームキャットなどの有名どころをあげても面白くないので、今回の考察で特に気になった母父から、何頭かあげてみます。

まずは母父キングヘイローから行ってみましょうか。

登録対象馬は57頭。父キタサンブラックやキズナあたりですごいのがいそうな予感はしますが、ここでは父ダノンバラードのエムティメロディーをあげておきます。

ただ単にダノンバラードが好きだからなんですけどね…。

難しいですね母父キングヘイローは。どの馬も走りそうといえば走りそうだし、走らなそうといえば走らなそうだし。もうちょっと傾向は探らないといけないですね。やはり個別で考察はしたいな。

続いて母父ロージズインメイ。

こちらは対象馬28頭。ビッグレッドの寵愛を受けているロージズインメイということで、父ゴールドシップが6頭、父ダノンバラードが2頭いますね。これまた相性の良い父スクリーンヒーローも2頭。

ここでは父ゴールドシップからマイネルエンペラーをチョイスしておきます。これといった根拠はないんですが名前に大物感があります。

続きまして母父ボストンハーバー。

もうだいぶ少ないのかなと思っていましたが対象馬18頭とそれなり。中でもあげないといけないのはラホーヤストームでしょう。ラプタスの妹、父はキタサンブラック。仕上がりも早そうでデビュー戦から楽しめそうです。

他にも母父ボストンハーバーは楽しめそうなのがたくさんいるぞ!

父キズナのサルヴァトーレはノースヒルズ所有でかなり期待値高そう。

そしてとっても気になるのが、父ベストウォーリアのテイエムオオジャと父マジェスティックウォーリアのシゲルゴキゲン

どちらもシアトルスルーのクロスが入っています。

この母父ボストンハーバー3頭は注目し続けたいですね。

ウォーエンブレムもいっておきましょう。

対象馬28頭。まだ結構いますね母父ウォーエンブレム。父キズナとの相性が良さげなのですが、今年デビューの中にはいないようです。

絶対にあげておきたいのはヒューゴ。父はコパノリッキー。ヤナガワ牧場生産ということで期待値は高いです。地方所属でしょうか。

最後に先物買いなハービンジャー。

こちらは対象馬86頭、順調に増えていますね。2022年から2023年にかけて一気にランクを上がり、2024年くらいにはトップ10に入っている可能性もあるかも?

さて気になる馬ですが、たくさんいますね…。ただディープ直孫との相性はいいと思うんですよ。

上記記事にて私のやる気の関係であげることができなかった、母父ハービンジャーのディープ直孫から2頭。

ミッキーディナシーの2020エイシンテンライをあげておきましょう。こういう配合は個人的に好み。

以上いろいろあげてみましたが、けっこういいチョイスできた気がする。この中に大活躍する馬がいてくれるといいな〜。

来年の今頃、また同じ記事を作る際に冒頭にでも触れたいですね。ここであげた馬たちの現状を(来年の自分へ向けてのメッセージ)。

入会しているクラブで気になる母父を持つ馬

最後にこれも恒例、入会している2クラブから、今回の考察の上で気になる母父の現1歳馬を見ていきます。

まず友駿ホースクラブからですが、母父で有力どころとなると、まずシンボリクリスエスが2頭います。ケープタウンシチーの2021(父エスポワールシチー)とディオーサシチーの2021(父ヘニーヒューズ)。どちらもザ・友駿馬といったところ。

さらに母父クロフネからホワイトヴェールの2021。こちらは我が家の出資馬。安泰の母父クロフネということで、BMS面からは問題はないですね。

続いてユニオンオーナーズクラブですが。気になる馬は結構いますね。

中でもやっぱり母父ハービンジャーはあげたくなっちゃいますね、今回の集計には入ってないのですが。まずウルドの2021は父モーリス。

雰囲気があって好きなタイプなのですが、募集総額2500万円はちょっと尻込みしちゃいますね。

生産しているハクレイファームさんはこれがユニオン募集3世代目。この代が正念場ともいえますね。ぜひウルドの2021には活躍してもらいたいものです。我が家が出資するかどうかは…状況次第!

母父ハービンジャーからもう1頭。クレスクントの2021。父はラストクロップのジャングルポケット。

あなたが散々出資を迷っている子ね。

うむ。リスクの高い出資とは思うけども、ジャングルポケット産駒に出資するのは夢だったし。悩むぜ。

募集総額は1500万円、1口あたり7万5000円。値段がお高い印象ですし、辻牧場というのも懸念材料であったり。すぐに満口になるタイプではないと思うので、募集締め切りのギリギリまで悩むんじゃないかと思ってます。

続いて母父フレンチデピュティから2頭。

まずはワイキキブリーズの2021。父はイスラボニータで募集総額1500万円。

この子もたいへん気になっております。資金に余裕があれば出資したいんですよね〜。

そしてティックルピンクの2021。父はデクラレーションオブウォー。募集総額2500万円で強気。

馬体は一番好みなタイプ。出資馬ラヴィッスマンの妹で、辻牧場というのがこれまたネック…。というわけで出資可能性は低そう。

最後に母父マンハッタンカフェから1頭あげておきましょう。パルフェダムールの2021。父はマクフィ。募集総額は1000万円。

厩舎とか生産牧場、価格も総合すると、この子は非常に出資しがいがありそう。

ただ現状では小さめサイズなので、成長は見守りたいです。

まとめ

前回の母父記事の締めにこんなことを書いていました。

やはり母父ゼンノロブロイはこれから真価を発揮していくと思います。今年デビューの2歳馬に、すごいのがいる予感がしています。それがヴェローナシチーであることを心より祈って、2021年の母父考察を終わります。

ヴェローナシチーはありがたいことに素晴らしい活躍を見せてくれています。出ませんでしたが皐月賞出走権利を得ましたし、ダービーステップレースの京都新聞杯も2着と大健闘です。これだけでも十分すぎますが、秋3歳の有力どころの1頭として見られており、神戸新聞杯や菊花賞での活躍も見込まれています。

他にも母父ゼンノロブロイは躍進している馬がおり、去年の考察はなかなかの仕上がりでしたね。

今回のまとめとしては、やっぱり母父キングヘイローやロージズインメイが気になりますね。ボストンハーバーにも凄そうなのが潜んでいそうですし、ハービンジャーは中長期的に期待を寄せています。

また1年後に考察したり振り返ったりしてみます。では。