【2023年版】種牡馬モーリスの産駒傾向を考察

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本記事は2022年1月12日時点のデータを参考に作成しています。

種牡馬モーリスについて種付実績やら母父との相性など考察します。

まだ3世代くらいしかデビューしてないのでデータを取るには気が早いかもですが、入会クラブの募集馬で気になる馬がちらほらいるので調べてみます。

ちなみに私はモーリス自身についてはあまり思い入れがなかったりします。好きでもなく嫌いでもなくっていう。安田記念とマイルチャンピオンシップを勝ち、さらに香港マイルを勝った2015年。そして翌年にはチャンピオンマイルを勝った後、天皇賞・秋と香港カップを制覇。1600から2000でめちゃくちゃ強い競馬をしているわけで、成績は十分過ぎるのですが。なんとなーく繁殖実績については懐疑的なところがあったんです。

いわゆる社台系ゴリ押し種牡馬になるんじゃないかなと。産駒は社台・ノーザン産馬が上位を占めるんじゃないかと。そんな予測を立てていたわけです。

そのもやっとしているところを解消する意味も込めて、考察を始めたいと思います。

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年度ごとの種付実績

年度ごとの種付数と種付料の推移がこちら。

年度種付数種付料
2017年265頭400万円
2018年245頭400万円
2019年212頭400万円
2020年165頭400万円
2021年146頭800万円
2022年133頭700万円
2023年?頭800万円

さすがノーザンファームのバックアップもあって種付け数は順調な推移です。

2023年も130〜150頭の間くらいに収まるのではないかと予想します。種付け推移についてはこれ以上思うところはないですね。

賞金上位100頭の母父内訳

続いてモーリス産駒の賞金上位100頭(総賞金900万円以上、厳密には900万円馬が2頭いたので101頭で集計)の、母父馬について頭数別に内訳を出したものがこちら。

頭数母父名
17頭ディープインパクト(65)
8頭スペシャルウィーク(21)
7頭キングカメハメハ(32)
5頭ゼンノロブロイ(19)、ダンスインザダーク(16)、

マンハッタンカフェ(14)

4頭ハーツクライ(14)、フジキセキ(14)
3頭アグネスタキオン(23)、サクラバクシンオー(7)
2頭クロフネ(13)、ダイワメジャー(12)、

ネオユニヴァース(12)、フレンチデピュティ(11)、

アンブライドルズソング(4)、アドマイヤムーン(4)、

タニノギムレット(4)、アフリート(3)

1頭は省略。母父名カッコ内の数字は3歳以上の該当馬数の数字です。たとえば父モーリスで母父ディープインパクトの現3歳以上の該当馬は65頭。そのうちの17頭が賞金トップ100内にいることを意味しています。

ちなみに上位100頭のうちノーザンファーム生産馬は37頭(全該当馬は120頭)。追分ファーム生産馬は5頭います。

もっとノーザンファーム生産馬が陣取ると思ってましたがそうでもない。中小牧場生産馬もまずまず健闘している印象です。これは好材料なのか悪材料なのか。決め難い。

それでは個別の成績から、相性の良さげな母父を見繕っていきます。

無難に母父上位馬と相性○

母父(BMS)リーディングの上位に君臨するディープインパクトやキングカメハメハとの相性はバッチリですね。

ただ母数の割に上位に食い込んでいない感があるのがクロフネ。同様にフレンチデピュティもイマイチでしょうか。

無難にサンデーサイレンス系かミスプロ系の牝馬に付ける、ってのが王道みたいです。

サドラーズウェルズのクロスがポイント

中でも相性が良さげだなと感じるのがスペシャルウィーク。

対象馬が21頭、そのうちの8頭が900万円以上を稼いでいます。これは他と比較してかなり優秀かと。

これにはおそらく良血産駒の影響が大きく出ていると思います。シーザリオの子ルペルカーリアと、ステラリードの子カイザーノヴァテラステラに注目。

この3頭は母父スペシャルウィークで、なおかつサドラーズウェルズのクロスがかかっています。もちろんSSのクロスも入ってる。

なるほどサドラーズウェルズ。ここはモーリス産駒攻略のポイントになりそうですね。

モーリスの父母父であるカーネギー。これをいかに調理するかで、産駒の傾向に大きな差が出てくるのではないでしょうか。

ちなみに、サドラーズウェルズのクロスを持っていてサンデーサイレンスのクロスを持っていないタイプで賞金上位にいるのがシゲルピンクルビー。個人的にはこういうタイプの配合が好みですね、モーリス産駒では。

エピファネイアはサンデーサイレンスのクロスを意識したいけど、モーリスはサンデーサイレンスよりもサドラーズウェルズひいてはノーザンダンサーのクロスを見ていたい。同じロベルト系でもそんな印象を抱いています。

ならば!母父メイショウサムソンはどうか

サドラーズウェルズと聞いてまず思い浮かんだのがオペラハウスからのメイショウサムソン。

対象馬は2頭いました。ヴィゴラスダンサーモーリスシチー

モーリスシチーは友駿募集馬ですから、募集開始時からよく覚えています。馬名が発表された時も「直球シチー!」と内心つっこみました。残念ながら怪我で3歳で引退となってしまいましたが、ポテンシャルの感じる1頭でした。

ヴィゴラスダンサーは現役の4歳牝馬。ダートの短いところで安定した成績を誇っています。この馬は追いかけたいですね。

モーリス×メイショウサムソン、悪くなさそうです。

母父サクラバクシンオーに期待大!

さてさてここからが実は本題。今後トレンドになっていくのではないかと睨んでいるのがモーリス×サクラバクシンオーなんです。

対象馬7頭中3頭が賞金上位という高打率な配合です。

現状での代表馬はゼットレヨン。現在2勝クラスでややクラスの壁にぶち当たっている感はあるものの、長い目で見ればいずれオープンにも顔を出すくらいにはなれるのでは。

ゼットレヨンのような芝の短いところで強い馬が出てきそうな予感です。

フルールシチーの2022について

そんなモーリス×サクラバクシンオーですが、2021年産は0頭で、2022年産は2頭。

1頭は下河辺牧場のバートラムガーデンの2022。そしてもう1頭は友駿で募集が開始されたばかりのフルールシチーの2022です。

いい気配なんですよねえフルールシチーの2022。体重も0歳年末時点で350キロと基準点を上回っていますし、2000万円の募集額はやや強気な気もしますが悪くないかなと感じています。

成長をもう少し見守って。あとは育成場の様子次第で出資を決めたいなと思っています。

気になる2歳モーリス産駒

今年デビュー予定のモーリス産駒から気になる馬を何頭かピックアップ。

ちなみにモーリス産駒2歳登録馬は105頭いるみたいです。

母父別で見ると、まずディープインパクトは17頭。ジェンティルドンナの2021ドナウブルーの2021ヴィブロスの2021あたりが有名どころでしょうか。

母父スペシャルウィークの2歳馬は0頭のようです…。

ではミスプロ系の牝馬から。

2頭いる母父アドマイヤムーンからレーヴァテイン(母ゴールドチェイス)は兄姉も活躍しているし面白そうな存在。北海道セレクションセールで6600万円で取引されています。

母父キングカメハメハは該当馬16頭。ディープ同様こちらもノーザン社台ばっかだな…。あえて非社台系からロジスクリーンをあげておきます。

そしてサドラーズウェルズのクロスを持っている2歳馬をあげておきましょう。

まず4×3持ちはフォトコールの2021トーホウレクスタッチングスピーチの2021パールヴァティーの2021。以上の4頭。

この中でタッチングスピーチの2021は母父ディープインパクト。つまりサドラーズウェルズだけでなくサンデーサイレンスの4×3持ちということになります。

サンデーレーシング募集で5000万円。ややクロス強めに感じものの、このくらいの思い切った配合からすごいのが生まれてきそうな気もします。タッチングスピーチの2021、注目の1頭かもしれません。

4×4からも1頭だけ気になる馬を。トゥリフォーの2021。母父フランケル。

母父フランケルからも面白いのが出てくるといいなあとは感じます。

それにしてもノーザンファーム産が大半になってしまいますね。うーん、メイショウサムソンの牝馬にもっと付けてみてほしいなあ。

2歳馬には母父メイショウサムソンもサクラバクシンオーも0です。

まだまだデータ不足

モーリス産駒、まだ3世代しかデビューしていないのでデータ不足感は否めないですね。

ただサドラーズウェルズのクロスは面白そうですし、母父サクラバクシンオーとの相性も良さそう。今後さらにデータは集めていきたいところです。

あまり出資意欲が高まらなかったモーリス産駒ですが、中小牧場生産馬でも活躍馬が結構いることがわかりました。ちょっとだけポジティブになれました。

感想としてはそんくらい、、、です。