ユニオンオーナーズクラブの2022年産カタログが6月末に届きました。
今年からは公式サイトからカタログがダウンロードできるようにもなりましたね。年々進化しています。友駿も見習ってほしいぞっ☆
しかも組織体制を一新。事実上、この2023年度の募集馬たちから、新体制でのラインナップということになるかと思います。
そして何と言ってもキタサンブラックの弟よね!
ですな。驚きましたよ。
他にも色々と注目要素がありますので、気になる馬を紹介する前に、この世代の特徴についてまとめておきたいと思います。
募集頭数が去年より15頭増え56頭に
2023年の募集勢でまず特筆すべきなのは、募集頭数が増えたこと。
去年の41頭から一気に15頭増えて56頭。内訳として牡馬は、去年11頭だったのが25頭と14頭も増えていて、牡馬への力の入れ具合がハンパないです!
会員の要望に応えての牡馬増量でしょうね。企業努力が見られ、今後も躍進が期待できますユニオンは。こうやって常に変わり続けるクラブであってほしい。
さらに募集馬のクオリティも、去年以上のものを感じています。後で気になる馬を紹介しますが、個人的に出資したい馬が例年以上に多くなっています。これは単に募集頭数が増えたからではない。質と量ともにアップしたと見て間違い無いでしょう。目移りしちゃうので、新体制初年度というのもあり、超難解世代といってもいいかもしれません。
相変わらず関東馬が少なめなのはちょっと納得いきませんが…。
キタサンブラックの弟について
話題沸騰(?)のキタサンブラック弟、シュガーハートの2022。
10万円×1000口、総額1億円の募集額!
ユニオン史上最も高額な募集馬ではなかろうか。
実際の馬体を見た感じ、雰囲気はいいですよね。決して「セールで高く売れなさそうだからユニオンに持ってきた」というわけでないはず。噂によるとかなり初期の段階でユニオン提供が決まっていたそうですし。
とはいえ学習されているユニオン既存会員はかなり警戒心バリバリだと思います。どちらかというと本募集馬は新規会員向けな気はしますね。
1000口さばくのって大変だと思うし、何かしら会員向けのプレゼントキャンペーンとかも打っていくのではないかなと。そういうのには乗っかりたいですが、自主的に10万円は出したくないかな。
やっぱり1億円レベルになると出資は躊躇しちゃいますねえ。
ユニオンもかなりリスクは負っているはず。活躍してくれることを願います。
先行募集馬はまだ見送り
まだ残口警報も出ていないセール購入先行募集馬の2頭。アスカビレンの2022とパープルの2022。
どっちも決して悪くはないんだけど…。
気になる点もやっぱりあるんですよね。アスカビレンの2022は兄姉の活躍を見守ってから慎重に決めたいですし。パープルの2022はやっぱりサドラーズウェルズ3重クロスの重みというのが、成長とともに出てきているようにも見えます。調教の姿を見てから決めたい。
おまけに何度も言うように今年は全体的に質が高いラインナップで、セール購入馬との魅力の差というのをあまり感じなかったりします。ましてセールを通していない牧場提供馬たちのほうがお得感すらあるわけで。そういった点から見ても、この世代の先行募集馬は慎重に吟味するべきかなと思います。
産駒4頭登場はエポカ、シニミニ、カリクロ
いつも以上に種牡馬に偏りがある世代とも感じます。
エポカドーロ、シニスターミニスター、カリフォルニアクロームの産駒はそれぞれ4頭ずつ。ゴールドドリームが3頭。
エポカドーロが多いのはわかるのですが、株主牧場からの提供は少ないんですよね。白井牧場さんだけだったかな。現状体重の軽い馬が多く、じっくり成長を見守ったほうがいいかなとは感じます。
シニスターミニスターが多いのも、産駒成績の良さからわかりますね。牝馬だけってのも理解できる。
カリフォルニアクロームは去年は1頭なのに一気に増えたなという印象。牡牝2頭ずつってのもバランスはいい。
ただ、カリフォルニアクローム産駒ってどうも傾向がつかみにくい。
これを書いている時点では、日本産初年度世代はまだ勝ちはなし。芝ダート両方で結果を出したカリフォルニアクロームですが、どうも日本の芝は合っていない様子です。スピードが普通に足りていないような。やっぱりダート産駒が多めになるんでしょうかね。
馬体はいいタイプが多いと思うんですがね。
というわけで自分はまだまだ慎重派ですね、この新種牡馬については。
そしてなんといってもゴールドドリームですよ。
募集馬3頭、いずれもいかにもいい感じに見えるんですよね。
ゴールドアリュール系はすでにエスポワールシチーやコパノリッキーなど活躍種牡馬を輩出していますが。これもしかしたらさらに大物種牡馬の誕生もあるかもしれませんよ。
3年連続出資の協和牧場はどうするか
我が家は協和牧場さん推し。初めてユニオンに提供した2019年産から3年連続で出資をしています。
ここまでの3年は毎年1頭ずつでしたが、今年は2頭提供。アックアアルタの2022とキョウワセロトーレの2022。
アックアアルタの2022は募集総額3000万円。ちょっと尻込みしてしまう価格。父ドレフォンも個人的にはあまり歓迎材料ではないんですよね。でも、写真や動画は良さげ。
一方のキョウワセロトーレの2022は我が家一押しのオルフェーヴル×キングカメハメハ。
なんだけども、これまでこの配合にはすでに2頭出資。協和牧場さんのナチュラルがそのうちの1頭であって、すでにこの子で満足した感じはあるんですよね。協和牧場さんのオルフェキンカメは。
ナチュラルもそうですが、キョウワセロトーレの2022も地方募集なら…って風貌に感じられるのですよね。まあデビューしてみないとなんもわからないけども。
というわけで、今年は協和牧場さんには出資しない方向でいます!
まあ成長次第ではわからないですけども。アックアアルタの2022は早めに満口になるかな?
気になった馬まとめ
それでは気になった馬のピックアップ。
今年は「確実に出資したい馬」「気になるけどすぐ満口になりそうな馬」「出資意欲は高いが様子見したい馬」「予算的に出資は厳しいが気になる馬」の3つに分けて書き留めます。
確実に出資したい馬
PEGASUS40 エンパイアシティの2022(牝)
エンパイアシティの2022は父ゴールドドリーム。募集総額1200万円(6万円×200口)。
これはいい意味で予想外の募集馬でした。
母はエスポワールシチーの妹。1度アメリカへ渡り、未出走のまま繁殖へ。そしてセールにて、本募集馬の生産牧場であるハクレイファームさんが買い戻してきたという逆輸入パターン。
この血統にゴールドアリュール系のゴールドドリームを付けたと。遡ればゴールドシチーもおり、ゴールドゴールドな配合、そして友駿とユニオンのまさかのコラボレーションですよ。
それにしてもゴールドドリーム、産駒がいずれもいかにもダートって感じで印象いいですね。
母父フレンチデピュティってのはやっぱりいいんでしょうね。本募集馬は3代前の父を見ると、サンデーサイレンス、フレンチデピュティ、アンブライドルド、ブライアンズタイムと、日本でいかにも走りそうな字面。ハクレイファームさんにはこれまであまり出資する意欲を持たなかったのですが、この子に関しては別格にいいと思いましたので、1次申し込みで出資しちゃいます。
PEGASUS51 ネイチャーガイドの2022(牡)
ネイチャーガイドの2022は父ディープブリランテ。募集総額1400万円(7万円×200口)。
写真や血統ではあまり惹かれなかったのですが、動画を見て気になってきた、我が家には珍しいパターン。
ドテドテしてない軽い足捌きがいい。普段あまり歩様は気にしないんですが、この歩き方は好き。芝タイプに見えますね。
顔もイケメンと評判。管理予定の嘉藤調教師はその見た目に惚れ「ぜひやらせてほしい」と言ったそうな。カタログのちょっと卑猥な書き方も高ポイント。
ディープブリランテって、ユニオンの中ではオルフェーヴルに次いで相性のいい種牡馬のイメージ。てか重賞獲得の数でいったらディープブリランテがダントツじゃないですか。全部ラプタスですが。
この配合によって発生するRivermanのクロスってのも、かつての出資馬リヴァーシャノンを思い出すので、より思い入れが強くなりました。本馬も1次で申し込んじゃいます。
にしても現状で410キロくらいで、公式の予想体重は480以上としていますが、本当にそんなに増えるのか?
PEGASUS44 コーラルビューの2022(牝)
コーラルビューの2022は父シニスターミニスター。募集総額1200万円(6万円×200口)。
馬体とか云々はさておき、データ重視で弾き出した1頭です。
我が家は基本、全兄や全姉で活躍馬がいる場合は評価を上げます。現在の出資馬で言えばスピードオブライトやフェリが該当、スターチャームも一応そうです。現3歳世代はほぼほぼそれが決まり手になってますな。
で、今年は頭数が多いのにそのパターンがほとんどない。新種牡馬産駒が多い影響でしょうか。多分該当馬1頭しかいないはず。それがコーラルツッキーの全妹の本募集馬です。
シニスターミニスター全きょうだいパターンで言えばユニオンにはキングズソードがいますしね。しかもそれと同型の母父キングヘイロー。これならデータ面では十分ということで、出資です。
少し心配なのは厩舎くらいでしょうか。まだ若い先生ですからね。まあこれはネイチャーガイドの2022にも言えることですが。でもまあ、出資して損はない1頭と思っています。
PEGASUS35 ファッションストリートの2022(牝)
ファッションストリートの2022は父シニスターミニスター。募集総額1300万円(6.5万円×200口)。
去年のエザルターレに続く抽選必至枠でございます。
ツアーでの評判がすこぶる良かったらしい1頭。加えて、スピードオブライトと同じ桜井牧場&吉澤ステーブル育成&相沢厩舎という。そして日高の救世主シニスターミニスター。完全に勝ちを狙いにいってますねこれは。
これで1300万円ですから、とりあえず1口申し込んでみるか!って人は多いはず。
抽選になるのは確実ではないでしょうか。しかも今年は半分の100口は、ツアー参加者に優先されるとのこと。おそらく、100口のうちの1口を競うことになるでしょう。去年エザルターレ当たったし、今年はダメかしら。とりあえず運試しです。
以上が確実に出資を申し込みたい4頭。ここまでで結構な額ですね。全頭に1口ずつ出資したとして25万5000円か…。あと出資できても1口5万円くらいの馬1頭くらいかも、予算的に。
気になるけどすぐ満口になりそうな馬
PEGASUS55 スズカプリズムの2022(牡)
スズカプリズムの2022は父ハッピースプリント。募集総額900万円(9万円×100口)。
辻牧場さん肝入りの血統です。
思いの詰まった馬ですし、雑な使われ方はしないでしょう。来年の5月だかに開催されるもっとも早い門別の新馬戦、新種牡馬産駒限定レースに出られるかどうかが全てを握っているように思います。
ただ、ただ…。もう200万円くらい安くならなかったものだろうか。辻代表就任記念ご奉仕価格とか、あってもよかったのでは。なんてね。さすがに私がケチすぎか?
この馬はたぶん1次申し込みで満口になるのではないかと予想します。私は出資は叶わないかな。
PEGASUS56 マリアビスティーの2022(牡)
マリアビスティーの2022は父トビーズコーナー。募集総額800万円(8万円×100口)。
待ちに待ったトビーズコーナー産駒の牡馬!
いつか来るんじゃないかと首を長くして待っていました。が、この馬に関しては遅生まれでまだまだ馬体も幼く、もうちょい様子見をしたいタイプですね。早期デビューは厳しそうにも見えます。
秋まで手出しはしない予定。しかし口数の少ない地方馬ですし、早々に埋まりきりそうな気がします。
PEGASUS12 デルマヒスイの2022(牝)
デルマヒスイの2022は父ブリックスアンドモルタル。募集総額1500万円(5万円×300口)。
いきなり2頭の新馬勝ちを果たし、好スタートを切っているブリックスアンドモルタルの子。ユニオンでは回収率の高い白井牧場。そして飛ぶ鳥落とす勢いの高柳大輔厩舎。これは勝利の方程式。
個人的にはすぐ満口になるパターンの募集馬だと思っているのですが、300口数という多めな口数、そしてSNSなどの評判見てみると、そこまで人気もしないのかも?
ちょっと前までならめちゃくちゃ人気集中しそうなタイプなんですけどね。それだけ、他の募集馬も魅力的だということです今年は。たぶんね。
懸念点としてはコンパクトなタイプに育ちそうなとこでしょうか。あとは母父エイシンフラッシュというのもちょっと未知数高め。今後の参考材料になる1頭ではありますね。
出資意欲は高いが様子見したい馬
PEGASUS18 スールキートスの2022(牝)
スールキートスの2022は父リオンディーズ。募集総額1200万円(6万円×200口)。
いや〜これは出資したいタイプだなあ。
過去の出資馬でいえばモンタナドライブのような。なんかこうやってくれそう感があるただならぬ雰囲気ですね。てかお父さんのリオンディーズにそっくり。
まあすぐに埋まるタイプではなかろうということで、じっくり成長を見守りたいと思います。
PEGASUS9 テンシンランマンの2022(牝)
テンシンランマンの2022は父シニスターミニスター。募集総額1300万円(3.25万円×400口)。
400口募集。1口3万円ちょっとと、たいへんお買い得な1頭です。
シニスターミニスターですし、兄姉の活躍も悪くないので、一口馬主デビューしたての方にもお勧めしやすい1頭かなと思います。
現状の体重が370キロ台に対し、予想体重が460キロ以上となっていますが、これは兄姉もそんな感じの成長曲線描いてたってことなんですかね。遅生まれだしもうちょっと様子は見たいですね。
新規開業厩舎所属予定ということで、どこなんでしょうね。発表されてる頃には満口になってるかしら。
PEGASUS41 プリモウェイの2022(牝)
プリモウェイの2022は父ダノンレジェンド。募集総額1000万円(5万円×200口)。
ハクレイファームさんの2頭目。
こちらもお買い得感が漂います。厩舎は斎藤誠厩舎、ユニオンでは滅多に見かけないような。
ダノンレジェンドの成績、兄姉の活躍、馬体、どの角度から見ても悪いところがないかなと。ストームキャットの3×3も、本募集馬に関してはプラスに動くはず。
いや〜資金があれば迷わず出資したいんですけどね。現3歳や2歳の活躍次第だなこれは。
PEGASUS49 コージーベイの2022(牡)
コージーベイの2022は父タワーオブロンドン。募集総額1500万円(5万円×300口)。
タワーオブロンドン産駒は評判いいみたいですね。本募集馬もよく映ります。
体重はこの世代1番の480キロ。デカっ。
芝ダート問わずとカタログには書かれていますが、うーん、ダートかなと予想しておきます。
新種牡馬産駒は、ゴールドドリームに行くので、タワーオブロンドンは「見」で行こうと思います。でも、気配があっていい馬ですねえ。
PEGASUS47 ミッキーパパイアの2022(牡)
ミッキーパパイアの2022は父マジェスティックウォリアー。募集総額1000万円(5万円×200口)。
募集馬発表当時から気になっていて、出資意欲の高かった1頭。
もうちょっとボリュームがあると思っていたのですが、現状400キロで牡馬としては物足りないですね。
思い描いていたイメージと違うタイプの馬体だったので、評価を落として様子見リストのラストにいます。心情を吐露すれば、稲葉牧場さんには頑張ってほしいので、活躍を願う1頭なんですけどね。
予算的に出資は厳しいが気になる馬
PEGASUS6 スターリーウインドの2022(牝)
スターリーウインドの2022は父サートゥルナーリア。募集総額2000万円(5万円×400口)。
なかなか評価の難しい1頭。
血統はゴージャス。父方にシーザリオ、母方にウインドインハーヘアですからね。これからこういう牝馬にスポットの当たるゴージャス血統がバンバン出てくる時代になるわけですが、その先駆けともいえます。
シンプルに、活躍するタイプのデータに適っている馬ではあるんだけども。2000万円という額を鑑みると、うーん、ってなっちゃいます。勝ち上がりはしそうだけど、2勝クラスあたりで頭打ちになりそうなイメージもあったり。
400口で手を出しやすい額にしていて、満口は早そうな気はしています。
PEGASUS37 ペトロシネッラの2022(牝)
ペトロシネッラの2022は父キタサンブラック。募集総額1400万円(7万円×200口)。
売れ行きが気になる1頭。
キタサンブラックの産駒にしてはスッキリ映る体のつくりをしています。これで現状410キロなので、スタミナタイプでしょうか。母方はガリレオだし、洋芝の2000前後で見てみたいタイプですね。
どのくらいのペースで売れていくのかは、見守りたい1頭だと思います。大口が入るような気もするんですよね。キタサンブラック産駒で大物釣りたい人多そうだし。
PEGASUS29 エンゲージスマイルの2022(牡)
エンゲージスマイルの2022は父リアルスティール。募集総額2000万円(10万円×200口)。
ユニオンらしくない、王道を突いた1頭。
サンデーサイレンスの3×4がシンプルに心地がよい。カタログでも触れていましたが、父リアルスティールで母父シンボリクリスエスはデータ面でかなり優秀。本募集馬も期待できます。
最大の懸念点は、ユニオンで募集したドゥラメンテ産駒の兄と姉。どちらも体質の弱さに泣かされていますが、これはドゥラメンテの弱点が出ているのか、母親の体質もあるのか。
いとこのクラウンプライドと同じ新谷功一厩舎なのは素直に好材料でしょうね。
牡馬の中では一番堅実な実績を出しそうに見えますがね。どうでしょうか。
まとめ
以上、今年は15頭を気になる馬としてあげました。例年よりも5頭くらい多いですね。単に募集馬が増えたからだけではなく、全体的なクオリティも確かに上がっていると思います。本当はもっと、20頭くらいあげたかったですもん。
やっぱりシニスターミニスター産駒は気になるのね。でも1頭だけ、ワイルドポポの2022は挙げなかった。
もちろん気にはなるんだけど、兄姉の活躍が今ひとつなのは気がかりで…。
でもまあ、無難にシニミニ産駒4頭に出資するっての、悪くないと思いますね。あとは厩舎縛りで、たとえば高柳大輔厩舎3頭に出資する、なんてのもよさそう。
そんな感じで、何かしら縛りを入れないと、絞っていくのが難しいと感じます。ほんといい馬多いと思いますもん。
この世代、大物がいるかどうかなんてわかりませんが、回収率の高い馬は多い傾向になるのではないかと。
この世代はなんとなく、高額馬よりも1000万円ほどの馬にすごいのがいそうな気がしています。
提供牧場も増え、育成場も多岐にわたる、多様化初年度世代。さてさてどの馬が活躍するやら。2年後くらいにまた振り返りましょう。