
ユニオンオーナーズクラブの2024年産カタログが6月末に届きました。
ウェブカタログはこちら。
現時点で正直なところを吐いておくと、この世代への出資は積極的ではありません。

なぜって、上の2世代がまったく跳ねていないからです…。
そのさらに2つ上の世代を見ると、スピードオブライトがいたり、フェリがいたり、そしてヴェローナシチーがいたりと、絶好調でした。調子に乗って近2世代を強気に出資してみたところ、このような結果に…。不甲斐ない。

ちょっと自信をなくしちゃいますね。
とはいえ現3歳世代も4頭中1頭は勝ち上がっていて、決して悪すぎるわけではないんですけどね。自己評価としては普通以下の達成率なのです。

というわけで、この世代への出資は、今のところ1頭か2頭くらいに抑えようと思っています。
もし今後上2世代で1頭でも突出するタイプが出てくれたら…もうちょっと頭数は増やす予定ですが。ちと現状望みは薄いな。
と、私の出資プランの話はそんなもんにして、2024年産ラインナップを見て思ったところを書いていきつつ、気になる馬たちもピックアップしていきましょう。
新生ユニオン3世代目
ユニオンの経営陣が一新されてからこれで3世代目の募集。

初代である現3歳世代の勝ち上がり率は、決して芳しいものではありません。
勝ち上がり率は12%程度と低水準。その中で我が家は25%と率だけで見ればいいほうではあるが、納得感は薄いなあ。実際結構な赤字なわけで。
現2歳世代の成績にもよりますが、現状は苦境といってもいいと思いますよ。他の会員さんもかなりシビアな目線で経営陣を評しているのではなかろうか。
ただ、個々でみると、各牧場さんともかなり力を入れてくれていると感じています。質は年々、着実に上がっていると思う。
つまりは経営陣の采配にまだまだ弱点があり、育成場とか厩舎や運用といった要素で結果が大きく左右されてしまっていると思うわけです。引き続きここは慎重に見ていくべきでしょう。
関東馬はネタ枠多め?
ここ最近、関東の層が薄いなと感じるユニオン。

今年も桜井牧場生産馬はおらず、グランド牧場まで姿を消しています。
相沢厩舎&桜井牧場や伊藤厩舎&グランド牧場のタッグを見られなくなるのは悲しいですね。
今年のラインナップは、関東はどうもネタ枠と言いますか、客寄せ感強い。

中でもスカーレットテイルの2024は…活躍するかどうかは別として、色々と話題を呼びそう。
他にもオジュウチョウサンの初年度産駒を筆頭に、ポエティックフレアやサクソンウォリアーなど、レア度が高く注目度の高そうな募集馬は多い。もちろんコントレイルやキズナ産駒など良血系もしっかり募集をかけられてはいるものの、かなり極端な成績になりそうな関東ラインナップです。

この点、安定感は関西に軍配が上がると思うんですよねえ。血統のバラけ方がいい。
この傾向はしばらく続くんでしょうかねえ。
平均募集価格は牡馬のほうが安いんじゃないの?
ちゃんと計算したわけじゃないんですが、先行募集馬を除いたとすると、今年は牡馬よりも牝馬のほうが平均募集価格は高めなんじゃなかろうか。

良血が牝馬に偏っていますからねえ。
コントレイルもキズナも皆、牝馬での募集。
というか牡馬が安すぎという面もある。ユニオン牡馬というと槇本牧場さんや宮内牧場さんが真っ先に浮かびますが、いずれも控えめなお値段をつけますからねえ。加えて今年は矢野牧場さんの牡馬も安値傾向。これだと牡馬のほうが安くなるわけで。
これまでもちょっとその傾向はありましたが、今年はより強くなったかなと。
これまで私はあまりユニオン牡馬に強気になれなかったのですが、これだけ価格に魅力が出てくると、1世代で複数出資してみたくはなります。癖があって面白そうなタイプもいるようですしね。
コントレイル産駒がなんと3頭も!
これは想定外でしたね。

1つ上の世代ではコントレイル初年度産駒が2頭も募集がかかり話題となりました。まさか今年も募集がかかるとは。しかも3頭も!
岡田牧場さんのヤマカツマリリンの2024、宮内牧場さんのスマッシュの2024、服部牧場さんのホワットアスポットの2024と、各牧場の珠玉ともいえる繁殖牝馬の子。活躍期待値は高いですし、引退後には繁殖として自牧場へ迎え入れる気満々なのがうかがえます。

こういう馬こそ、ユニオンにガンガン提供していただきたいですよね!
とはいえ旬な血統ですから募集価格は高め。いずれも4000万円程度となっています。コントレイルっ子ってやっぱりこのくらいになっちゃうのねん。
高さからちょっと躊躇される系とは思いますが、じわじわと埋まっていくはず。最初に埋まるのはスマッシュの2024かな?
話題沸騰「コルシ」は1口25万円
スカーレットテイルの2024(父ゴールドシップ)の募集がかけられるとは。

「コルシ」として、仔馬カメラさんという媒体(?)にて人気を博していた子です。詳しくはピクシブ百科事典の記事がわかりやすいかも。
生産牧場の木部ファームさんと仔馬カメラさんの提携にて、幼い頃からたくさんのファン視聴者を集めていたというコルシ。

ユニオンで募集されるとはちょっと思ってませんでした。
これまでも出資馬トレポンティやアジュマンがこのラインとして提供されてきているものの、コルシに関しては人気の規模がちょっと違ったようで。

私はこの界隈をよく知らないので、下手なことは言えないんですけども。
ツアーでもたくさんのコルシファンが集まったとかなんとか。それ自体はクラブとしても盛り上がるので歓迎でしょうが…。

問題は募集価格よなあ。

2500万円で100口。1口25万円!?

ユニオン募集馬の1口価格としては、異次元な高さです。
そして厩舎は来年引退の加藤和宏厩舎。一体全体どういうことなの…。

完全な話題先行型の、先述にもあった客寄せパンダ的なポジションなのか。それともこの強気な価格から、かなり期待されている馬なのか。
ここまでの仔馬カメラさんのマーケティングの巧さっぷりから、どういった意図が組み込まれているのかちょっと掴みにくい1頭です。
少なくともパッと見たところ、早期デビューなタイプにも思えないんですがねえ。そうなると加藤厩舎の解散直前か、あるいは解散後くらいのデビューになってもおかしくはありません。加藤厩舎在籍期間は相当短いと思います。となると本当の所属厩舎は後継厩舎となるわけで…息子さん(加藤士津八)の厩舎に受け継がれるのだろうか?

この辺も含めて、わからないことが多すぎる。
25万円という価格は、コルシファンの方々ならポンと出せる金額なのでしょうか。
ちょっと私には無理ですね。色々な面から見て、リスクが高すぎる。

馬自体は好きなタイプではあります…ゴルシ産駒にしては穏やかに見えるし。
というわけで本募集馬は「出資はできないが注目の馬」に該当します。2年後が非常に楽しみになりました。
気になった馬まとめ
ここからやっと本題。我が家の気になった馬たちをあげていきましょう。
去年同様、「確実に出資したい馬」「気になるけどすぐ満口になりそうな馬」「出資意欲は高いが様子見したい馬」「予算的に出資は厳しいが気になる馬」の4つに分けて書き留めます。
確実に出資したい馬
PEGASUS31 ヴェレーナの2024(牝)
ヴェレーナの2024は父オジュウチョウサン。募集総額1000万円(5万円×200口)。

まさかの!?

ええ、まさかまさかの。
まさかの、コジュウ。オジュウチョウサンの初仔であり、初提供ヴェルサイユファーム生産馬を一番手としてあげました。

馬体は今回の募集馬の中でもかなり好きなタイプ。これで1000万円の募集価格なら、行ってみる価値あると思うんですよ。
この価格ですから、ファンの多いオジュウですし、抽選になることでしょう。
気になるのは初めてみる育成場アクティファーム。調べてみると吉澤ステーブルや森本スティーブル、山口ステーブルなどに近いところにあるようで、なんかそれだけで技術力は高そうに思えてきます。
情報を掘ってみてもスタッフ募集広告しか出てこないし、謎は多い。いずれユニオン会報誌で紹介してくれるだろうか。

私のように、当初はまったく視野に入れていなくて、「ネタ枠」としかとらえていなかったけれど、実際に目の前にして評価を一新した方は多いのではなかろうか。
既存ファンの方々と、新たに出資意欲を高めた方々との、高倍率な抽選合戦が繰り広げられる予感。私も参戦したいと思います。
気になるけどすぐ満口になりそうな馬
PEGASUS25 ベラルーサの2024(牝)
ベラルーサの2024は父キズナ。募集総額3600万円(9万円×400口)。

ユニオンで絶好調のハクレイファームさんから良血のご提供です。
高額ですが血統の活躍ぶりを見れば納得。セールに出してもこの価格を下回ることはなかったのでは。その価格ゆえにすぐ埋まり切るタイプではないと思いますが、私は多分悩んでいうちに満口になっちゃうパターンでしょう。
高価格帯の募集馬なら、まずこの馬から。って感じですね私は。
ハクレイファームさんは現3歳募集馬3頭のうち2頭が勝ち上がり。残る1頭は我が出資馬ドリームアンコールなわけですが…1牧場1頭までのマイルールをもっていたこともあり、ちと選択を誤った感はありました。この世代はハクレイファームさんなど好調な牧場生産馬に複数頭出資してもいいかなと考えています。
PEGASUS20 ヴェルサスガの2024(牡)
ヴェルサスガの2024は父ジャンダルム。募集総額800万円(2万円×400口)。

動きに良さを感じる1頭です。
なるほど父ジャンダルムに母父キズナ。そして母母父スペシャルウィーク。なかなかに攻めた配合です。
その血の濃さからか、母ヴェルサスガは人気薄で結果をよく出していました。
父ジャンダルムも人気薄でのG1制覇でしたね。馬券当てたのでよく覚えてます。この子も人気がないときほど大駆けしそうな予感。
牡馬で1口2万円からチャレンジできるのはいいですね。手頃さもあって人気しそう。
出資意欲は高いが様子見したい馬
PEGASUS18 ウイングルイーズの2024(牡)
ウイングルイーズの2024は父マテラスカイ。募集総額1400万円(7万円×200口)。

グロリアスソングのクロスが眩しい1頭でございます。
いかにも三嶋牧場さんがユニオンに提供しそうな募集馬といった感じ。
父マテラスカイは未知な部分があるので、初年度産駒の様子を見てからでも遅くはないでしょう。

それにしても私は母父ハーツクライが好きだな。
秋にかけての成長ぶりによっては、一気に優先順位を駆け上がるかもしれません。
PEGASUS10 エンパイアシティの2024(牝)
エンパイアシティの2024は父スワーヴリチャード。募集総額2400万円(6万円×400口)。

ハクレイファーム生産馬の2頭目になります。
2400万円かぁ。好調のスワーヴリチャードですからね。そのくらいにはなっちゃいますよねやっぱり。
出資馬ドリームアンコールの妹にあたります。現状で馬自身にマイナス材料が見当たらない。強いて言えばドリームアンコールがパッとしないことだけですが、彼女に関してもスピード能力は高く、怪我に泣かされてるだけともいえますから。本質的なポテンシャルは高い一族に間違いない。

でも、2400万円かぁ。
400口なので1口当たりの負担は低めではありますが。1800万円なら、200口でも迷わず行ってたかもなあ。
なにしろ私はこの一族が好き。おじエスポワールシチーのように大舞台で活躍する素地は十分にあると思います。本馬は芝に出るかもしれませんが。
とにかく楽しみな馬ですね。
でもでも、2400万円かぁ…。
PEGASUS19 シヴォリエールの2024(牡)
シヴォリエールの2024は父オルフェーヴル。募集総額1800万円(9万円×200口)。

みんな大好きオルフェーヴル産駒です。
とはいいつつも、ひと頃ほどはもてはやされなくなった印象のオルフェーヴル。ユニオンも例外でなく、やや食傷気味になってきたかなと。それでも今年も3頭募集がかけられています。

なるほど欧州系の母にオルフェーヴル。いいかもしれませんね。
親父っぽくないのが何よりの魅力。欧州の血が交ざることで気性も段々と落ち着いてきそう。現状は父の影響がバリバリ出てるっぽいですが。
現状サイズは小さいので、じっくり検討されるタイプでしょう。秋か冬に著しい成長が見られ、早期デビューがにおわされそうなものなら、一気に埋まる可能性も高そうです。
PEGASUS38 ダンツチョイスの2024(牡)
ダンツチョイスの2024は父クリソベリル。募集総額1600万円(4万円×400口)。

クリソベリルの産駒を上位にあげる日が来ようとは。しかもこんなにも早く。
大好きなバラード系。「矢野牧場さんにライトインパリス以外でバラード系がいたのかあ」と思ったら、縁があって矢野牧場さんに新たに導入されたのだそう。本募集馬が初仔。
母の父ヘニーヒューズでダートのスピード特化といったイメージ。馬体でいうとこの世代の中で随一で好きかも。
ただまだちょっとわかんないね。こちらの記事でも書いた通り、クリソベリル産駒は芝馬に見えるタイプも多い印象で、ダートとしては中途半端にも感じられたり。

クリソベリルの初年度産駒で傾向を探ってからでも遅くはないですかね。400口だし、すぐには埋まらないだろう…。
もうちょっとヘニーヒューズっぽさが出てくると私はいいかなと思っていたりします。どうも父の血が強すぎると、エルコンドルパサーの影響なのか、芝に見えてしまうんよなあ。
PEGASUS30 スウィートラブミーの2024(牝)
スウィートラブミーの2024は父タワーオブロンドン。募集総額800万円(4万円×200口)。

なにしろ牧場のコメントが気になります。
生産者PRの締めの一言「かなり期待しています」は驚きました。あまり大口を叩く印象のない槇本牧場さんのコメントですからね。これが辻牧場さんや協和牧場さんや豊洋牧場さんだったら驚かないんだけど。

しかし兄姉の気性の悪さは捨ておけないですよね。
しかしこの価格なら乗ってみる価値あり?
口数の埋まり具合次第ですが、ギリギリまで見極めたい1頭です。
PEGASUS23 ラヴィーゲランの2024(牝)
ラヴィーゲランの2024は父ポエティックフレア。募集総額1600万円(4万円×400口)。

新規開業厩舎とのことですが、どうやら手塚先生のご子息の手塚貴徳厩舎所属のようです。
ラインナップ発表時、いの一番に気になったのがこの子だったのですが。実際の動きを見てみたところ、現状では思ったほど惹かれるものがありませんでした。なので様子見カテゴリーの最後としました。この子も成長を見守りつつ、かな。
予算的に出資は厳しいが気になる馬
PEGASUS14 ブライトエルフの2024(牝)
ブライトエルフの2024は父シャンハイボビー。募集総額1200万円(6万円×200口)。

馬体は好きなんだけど…。
エルフ一族、ヴァンヤールやシルヴァンエルフの下ということで否が応でも気になる馬なのですが、ちょっとよくわからんですな。なんかやらかしそうな雰囲気というか。まだなんともですね。
PEGASUS17 ボイルトウショウの2024(牝)
ボイルトウショウの2024は父ダノンスマッシュ。募集総額1500万円(7.5万円×200口)。

注目度は高そうですよね。
ただ現状は体重が軽く、成長を見守りたいタイプです。ダノンスマッシュの初年度の勢いを見てから決めるのがいいでしょう。さすがにすぐ埋まるタイプではないと思うし。
PEGASUS36 ルージュフォンセの2024(牡)
ルージュフォンセの2024は父モズアスコット。募集総額1000万円(5万円×200口)。

今年の産駒もデカい!
1歳5月時点で480kg。去年の産駒は452kgだったのでさらにボリュームアップ。
とはいえでかけりゃ無条件でいいかというとそういうわけでもない。様子を見守りたいかな私は。
まとめ
以上12頭の気になる馬たちでした。いつもよりちょっと多いかな?

確実に出資したい馬は1頭にとどまりました。
しかもそれがオジュウチョウサンの子。この子がいなければ、確実に行きたい馬はゼロだったことになります。
「気になるけどすぐ満口になりそうな馬」も2頭しかおらず、例年よりも上位の気になる馬が少ない傾向です。

と思ったら、去年と同じでした。
去年今年と気になる上位馬が減っている理由は、推し牧場が減っているから。桜井牧場さんやグランド牧場さんがいないので、ファーストインプレッションで気になる馬が減っているように思います。

協和牧場さんも推しなのでは?

そうなのですが、今回募集のアサカラヴァーズの2024についてはまだ様子見としています。いずれ自分の中で気になる馬に昇格するかも。
といった感じで、今後の成長によっては気になる馬リストに追加される馬もいれば、逆に外れる馬もいるかも。去年は結局気になる馬として11頭あげておきながら、出資したのはコンゴウフジだけで、後々になって気になってきたアンティスマに出資。過去の募集馬たちの傾向を見ても、この1歳初夏時点の馬体や動きなんてほとんど参考にならないっすね。
というわけで今年も、確実出資の1頭には1次申し込みするとして、後は慎重に吟味していきたいと思います。