【2025年3歳未勝利戦終了】一口クラブ別の勝ち上がり率を集計して考察

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2025年の3歳中央未勝利戦が終了となりました。

今年は例年よりも1週遅い9月の2週目にて終了。

毎年恒例、クラブ別の勝ち上がり率を集計し、各クラブの傾向を探り今後の検討材料として活かしたいと思います。

ちなみに2024年版はこちら。

2024年のクラブ馬全体の勝ち上がり率は41%とまずまずの数字。大御所クラブが強く中小はそこそこと、あまり尖った特徴のない年ではありました。

そろそろ新参クラブのインゼルあたりがブイブイ言わせてくれてもいいんじゃないかと思うわけですが。

さて2022年産はどうだったか。さっそく集計結果から参りましょう!

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2025年3歳馬の一口馬主クラブ別勝ち上がり率

このようになりました。ズバン!

クラブ 募集頭数(頭) 勝上頭数(頭) 勝上率(%・前年比)
キャロット 95 56 59(+6)
サンデー 94 51 54(+1)
ロード 34 17 50(0)
シルク 90 42 47(-2)
社台 91 42 46(-9)
インゼル 20 9 45(0)
ローレル 11 5 45(+22)
DMM 18 8 44(-9)
グリーン 18 8 44(+7)
ワラウカド 7 3 43(0)
広尾 17 7 41(+14)
ライオン 20 8 40(-10)
ウイン 35 14 40(+8)
G1 66 25 38(+9)
東サラ 52 18 35(0)
京サラ 25 8 32(+17)
ノルマンディ 60 15 25(-9)
ラフィアン 46 11 24(-7)
ターファイト 21 5 24(+1)
大樹 16 3 19(-4)
友駿 11 2 18(-27)
ユニオン 55 9 16(-4)
YGG 13 2 15(-27)

中央競馬のみの集計です。ただし地方交流戦勝利馬は数に含んでいます。数えミスがあったらごめんね!

いやはや今年は…好調なクラブと絶不調なクラブ、明暗くっきり分かれたと言えます。これだけ顕著だった年は、集計を始めて以来初でしょう。

勝ち上がり率20%を切ったクラブが4つ(大樹・友駿・ユニオン・YGG)も…。

少頭数クラブは年ごとの浮き沈みが激しいので致し方ない面はある。しかし入会しているユニオンは…気合をつけての55頭募集でたった9頭の勝ち上がりとは、トホホとしか言えないよ。トホホ。

ノルマンディやラフィアンも今年は勝ち上がり率を落とす結果に。

去年は好調だった社台もまた下がってしまいました。その一方で大きく成績を伸ばしたり好調を維持できているクラブもありますね。

勝ち上がり数について、今年も意味もなく円グラフにしてみました。こちらっ!

去年は率の上下が激しいクラブが多かったですが、今年は比較的どのクラブも動きの幅は小さめです。少頭数クラブがいくつか20ポイント以上上下するのも例年通り。

去年はプラスのクラブが多かった。その反動で、2025年は全体的に下がって調整された感はあります。

全クラブ合計の勝ち上がり数

全クラブを合計すると、全中央出走馬915頭(去年比+47頭)に対して、勝ち上がり頭数は368頭(+11頭)、勝ち上がり率は40%(-1ポイント)でした。

今年も40%を超えましたね!

ちなみに集計を始めた2020年以降の全クラブ勝ち上がり率の推移はこちら。

全クラブ勝上率
2020年 43%
2021年 44%
2022年 43%
2023年 39%
2024年 41%
2025年 40%

2023年以降が少し下がり気味ね。

新参クラブも誕生し、ここ数年はクラブ募集馬数が増えているのですが、さほど勝ち上がり馬数自体は伸びていない点が気になります。

サンデーやキャロットといった大御所クラブが安定して高水準を叩き出してくれているおかげで40%台に収まりましたが、どこか一つでも大御所クラブが崩れていたらまた30%台に逆戻りになっていたかもしれません。そんなスレスレな世代でした。

また背景の一つとして以前より「セール取引が活況のため、牧場が良馬を市場に上場することを優先しているのでは」という予測を立てていました。この傾向は無視できません。

ただ、市場取引額もピークを迎えたようで、これからは横ばいか少しずつ下がっていく気がしています。

と去年は書いていましたが、まだまだセール取引価格は大盛況。ただこの高騰ぶり、いい馬が市場へ優先的に回っているというよりは、日本の生産馬のレベルがさらに1段階上がったこと、そして日本馬の海外実績によって海外からの注目が集まっていることが要因として考えられそう。加えて何より社会の情勢として、人件費や資材の値上がりは大きな要因となっていることでしょう。

よってクラブ募集馬も値上がり傾向にはあります。レース賞金も上昇傾向にあるとはいえ、1頭あたりの回収率は年々下がっているようにも思えます。

要するに、クラブ募集馬の質は年々上がっているとして、募集価格の付け方が非常に重要となってくるわけで。

高値感の強いクラブと、そうでもないリーズナブルなクラブ。両者の傾向が色濃く出ていそうです。というわけで続いて募集価格との比較を見ていきます。

平均募集価格と勝ち上がり率の相関関係を見てみる

クラブごと、平均募集価格と勝ち上がり率の関係がこちら。

 

赤い丸が勝ち上がり率。勝ち上がり率順にクラブを並べているので、赤い丸は右に行くほど下っていきます。

青い丸が下にあるほど、募集価格が安めのクラブね。

赤い丸と青い丸が離れているほど、募集価格と勝ち上がり率の乖離が激しいクラブってことになりますな。

赤丸よりも青丸が上に位置している高値感の強いクラブは、DMM、東サラ、大樹。残念ながら我らがユニオンも今年は青丸がけっこう上に位置しちゃっています。

ちなみに毎年のように高値感強めクラブとしてここで挙げているのは、(あまり大きな声じゃ言えないが)東サラです。

DMMはだいぶ値付けが絶妙になっていた印象でしたが、この世代については不振でしたね。まあこういう年もあるでしょう。高値系だったインゼルは、今年は妥当でした。ワラウカドも大健闘。

募集頭数が20頭以下のクラブは、年ごとの浮き沈みの差は激しい傾向です。なので3年から5年単位で評価する必要があります。

55頭という過去最大級の募集をかけたユニオンは、この世代についてはちょっとフォローのしようがないですね…。後で出資馬の振り返りとともに深く突っ込んでいきます。

安値感が強かったクラブはキャロット、ロード、ローレルにグリーンファーム、ワラウカド、ウイン、京サラ

ウインは本当成績が安定しているよなあ。

京サラも、成績は地味なれど安値感としては全クラブ中でも随一。やっぱり次に入会するとしたらウインか京サラがいいなあ

去年ちょっと惹かれていたYGGは、今年は中央に関しては勝ち上がり率最下位に。まだやや安定しないですね。

平均募集価格と勝ち上がり率の相関関係は0.76程度と、去年よりもさらに上昇。相関関係はかなり強くなっています。

全体を通してみると、募集価格は妥当な世代だったといえるようです。個々のクラブで見ると成績差は激しいですが。

入会しているクラブについて

すでに去年脱会してしまいましたが、古巣の友駿は、2024年の好成績から一点、今年は一気に勝ち上がり率を落とすことになってしまいました。

出資を検討していた世代ではあります。

気になる馬として挙げていたレアルシチーはいいところまでは行けていたけど、勝ち上がりはできず。

ちなみに友駿で勝ち上がった2頭は相沢厩舎と佐々木厩舎で、私が最も相性の良い2厩舎。厩舎だけで選んで出資していればこの友駿3歳は勝ち上がり率100%を達成できたかも…。なんてね。

さて本題はユニオンのほうです。

去年、このように書いていました。

この2022年産も惨憺たる結果となってしまったら…ユニオン出資は手控えの段階に入ったと判断してもいいかもしれませんな。

今まさにこの心境に達しているところです。

2023年産には2頭、そして2024年産には現在1頭出資。出資に慎重方針になっているのは確実です。

さて肝心の私が出資したユニオン2022年産4頭の現状ですが。

グレートセンスは体質が弱く2戦で早々と引退。

ヴァルトバーデンは5戦して掲示板1回。障害へ転向予定。

ドリームアンコールは5戦し掲示板2回。岩手競馬転籍で中央復帰を目指す。

アクアマリーナは1戦1勝で世代唯一の無敗馬。健康面に難ありで数は使えず。

4頭中1頭が勝ち上がり。勝ち上がり率25%だから、クラブの勝ち上がり率は上回っているけど…。

正直納得いかない成績ですね…。

うーん、私としては2頭の勝ち上がりで50%にしたかった。

ドリームアンコールは課題の多いタイプでまだまだこれからですが、ヴァルトバーデンについては運用面にやや疑問が残ります。芝で走らせると銘打って募集をかけておきながら、一度も芝を使うことなく未勝利戦を終えてしまうとは。脚部に不安があるのかと諦めていましたが、障害を走らせる予定というのだから驚き桃の木。

説明不足の感は否めず、ガッカリな過程となってしまいました。

納得できる陣営、後悔のない陣営にいつも出資しているつもりですが、今回は完全に消化不良。

こうなってくると否が応でも、出資には控えめになってしまいます。

去年の世代は1頭も勝ち上がりはいませんでしたが、納得感は強く後悔はありませんでした。その意味では、今年のほうが後悔の念が強く残りましたね。

ちなみに我が家のユニオン中央出資馬トータルで見ると、18頭中5頭が勝ち上がりで率としては28%。うーん、なんとか30%は超えたいな!

今年デビュー予定のコンゴウフジアンティスマに期待です。てかかなり期待してます。

この2頭はどちらも勝ち上がってほしいなあ。

ちなみに地方からの出戻りも入れると、18頭中8頭となり44%。まあこの数字はあまりに参考にならんな…。出戻っても勝ててない馬がほとんどだし。

まとめ

今回の集計と考察を踏まえて、まとめを箇条書きしてみましたよっと。

  • 勝ち上がり率は40%で去年より1ポイントダウン
  • 大御所クラブが安定した成績を誇った一方で、中小クラブはクラブごと良し悪し
  • DMMやインゼルやワラウカドといった新生クラブは価格設定がリーズナブルになってきた
  • 例年安値感が強めなのはウインと京サラ

去年の締めにはこのようなことを書いていました。

どのクラブも生き残りのため、今後もさらにさまざまな新しい施策を入れてくるはず。

さっそくクラブによっては大きな施策を始めているところも。

たとえばYGGが打ち出した「結果にコミットキャンペーン」もその一つ。会員離れを加速させたないための攻めた施策です。

逆に何も新しいことをしていない、大御所以外のクラブは…淘汰されてしまうことでしょう。

去年このようにも書いていたのですが、これは本当にあり得ると思っています。クラブの買収とか合併とか…運営が苦しくなった不調クラブが淘汰される可能性、マジであると思っています。

どことはね、言わないけどね。

とにかく低空飛行が続いているクラブは危機感を抱いて、新しいことに果敢にチャレンジしていってほしいですね。何もリソースがたくさんかかるようなものでなくても、小さなところからでもコツコツやれることはあるはずですから。頑張ってほしいです。

そのような警鐘を鳴らしつつ、2022年産のクラブ募集馬の勝ち上がり考察を終わりたいと思います。

それではまた1年後のこの時期に…。