【2024年版】種牡馬ホッコータルマエを考える

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この記事は2024年6月18日時点でのデータを参考にしています。

種牡馬ホッコータルマエの産駒の傾向について考察します。

キングカメハメハ系の種牡馬なので、あまり尖った特徴みたいなのはないんですけどもね…。

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現役時はG 1を10勝

強すぎて話ならんかったよね。現役当時。史上初のG1を10勝した馬として記録を樹立しています。

でも未勝利を勝ったときって9番人気だったんですな。

とにかくタフだよなあ。7歳まで走って39戦17勝。ダート馬は息が長い傾向ではありますが、ホッコータルマエはさらにコンスタントに使えるタイプで非常に馬主孝行です。産駒が地方で大活躍するのもうなずけます。

種付数&種付料の推移

年度 種付頭数 種付料
2017年 164頭 80万円
2018年 182頭 80万円
2019年 208頭 80万円
2020年 161頭 120万円
2021年 172頭 150万円
2022年 168頭 250万円
2023年 159頭 300万円
2024年 ?頭 300万円

種付数は高めを維持し、種付料は右肩上がりという理想的な推移。

賞金上位100頭の母父内訳

ホッコータルマエ産駒の賞金上位100頭(総賞金1147万円以上)の、母父馬について頭数別に内訳を出したものがこちら。

頭数 母父名
5頭 シンボリクリスエス(10)、ダンスインザダーク(15)、ゴールドアリュール(21)
4頭 シニスターミニスター(6)、ハーツクライ(12)、ネオユニヴァース(18)
3頭 デヒア(3)、ステイゴールド(14)、マンハッタンカフェ(14)、アグネスタキオン(17)
2頭 Broken Vow(2)、ジェニュイン(2)、アフリート(3)、カリズマティック(3)、ファスリエフ(3)、アグネスデジタル(4)、サクラバクシンオー(5)、タニノギムレット(5)、サンデーサイレンス(6)、バゴ(6)、キングヘイロー(8)、エンパイアメーカー(9)、ダイワメジャー(9)、ワイルドラッシュ(10)、スペシャルウィーク(12)、クロフネ(13)、ゼンノロブロイ(15)

1頭は省略。母父名カッコ内の数字は3歳以上の該当馬数の数字です。たとえば父ホッコータルマエで母父シンボリクリスエスの現3歳以上の該当馬は10頭。そのうちの5頭が賞金トップ100内にいることを意味しています。

多様性種牡馬といいましょうか。いろいろな牝馬と相性がいいですね。ただこれはホッコータルマエに限った傾向というよりは、キングカメハメハ系種牡馬共通の傾向という印象です。

高打率はシンボリクリスエス&シニスターミニスター

シンボリクリスエスとシニスターミニスター。この2頭の牝馬と相性がいいですね。

逆から言うと、上記2頭以外の成績は普通。大きく崩れる配合ってのは少なめっぽい。

非常に傾向としてはわかりやすい気がしますね。前述の通り、どんな牝馬とも好相性なんだと思います。

なぜかクロフネは今ひとつ

シニスターミニスターやデヒアと相性がいいので、てっきりクロフネとも相性がいいのかと思いきや。そうでもない様子。これはちょっと不思議です。

まあ母父クロフネはこれからもっと増えるはずなので、まだ巻き返しはあるかもですが。ただ中央で活躍するタイプがさほど出ていないのは気になります。

SS系との相性も強調できる部分はない

サンデーサイレンス系牝馬との相性は良くもなく悪くもなく。普通は「ネオユニヴァース牝馬とは相性いいのにアグネスタキオン牝馬とは相性がイマイチ」なんて傾向が出たりするのに、ホッコータルマエの場合はどんなサンデーサイレンス系牝馬とも安定して結果が出せています。

これも悪い言い方すれば、SS系牝馬との子だからって強気になれるわけではない、ってことなんですけども。

ミスプロ×ミスプロは魅力だが

ホッコータルマエはミスタープロスペクター系。アフリートやアグネスデジタルのような同じミスタープロスペクター系との相性は良いように思われます。

ただミスプロ直系同士のクロスとなると、ヒーローコールゴライコウのようにかなりダート色が強くなるようで、地方での活躍がより目立つようになります。

母父アドマイヤムーンのサンプルもまあまあ数あるのですが、そこまで活躍馬が出てないのは押さえておきましょう。

つまり芝で成績を残したミスプロ系産駒の牝馬とはさほど相性がよくないかもということ。

中央デビューのホッコータルマエ×ミスプロ系牝馬はちと警戒したいですな。

交流重賞全盛期の時代なのであまり関係ないかもですが。

エンパイアメーカーとの相性に期待

エンパイアメーカー牝馬との相性は、今のところ対象が9頭いて上位100位に入っているのが2頭と数字上は目立っていません。ただこの配合は新しい組み合わせにつき、これから伸びてくる可能性は考えられます。

なにしろアンブライドルドの4×3、そしてトライマイベストとエルグランセニョールの全兄弟5×4クロスが小気味いい。

ミスプロ系×ミスプロ系の一つの究極系にも思うのですが、いかがなもんでしょう。本当にこれからが楽しみな配合。

気になる2022年産ホッコータルマエ産駒

馬名 母父 一言
ケンオーシャン シンボリクリスエス 大井所属。姉は中央1勝。世代唯一の母父ボリクリ。
ヒマラヤベロス シニスターミニスター 世代唯一の母父シニミニ。
アーマードトラック アグネスデジタル 兄姉活躍。要注目。
ツーピース エンパイアメーカー 期待の母父ということで。
メイショウズイウン エンパイアメーカー 上に同じ。

相性の良かった母父アフリートについてはこの世代0でした。

中でもアーマードトラック、そして母父エンパイアメーカーの2頭は注目やと思いますよ。

入会クラブで募集中のホッコータルマエ産駒

さて今回ホッコータルマエについて書こうと思ったきっかけは、入会しているユニオンで産駒の募集があったから。

豊洋牧場生産のショウサンユリシスの2023です。母父はプリサイスエンド。

ユニオンでは以前からも何頭かホッコータルマエ産駒の募集はありました。同じ豊洋牧場生産のキュートハイカーは中央1勝をしている良績馬。こちらは母父ケイムホーム。

今回のデータからするとミスプロ系牝馬との相性にややリスクを感じてしまいました。馬体や成長に惹かれる部分がない限り、出資するまでには至らないかも?

しかし鈴木慎太郎厩舎は年々ランキングを上がっていますし、キュートハイカーと同じ800万円の募集額はプラス材料ですね。

まとめ

牝馬の系統を選ばず良績馬を出せているという点では、非常にポテンシャルの高い種牡馬なのだと思います。どんな球でも打ち返すアベレージヒッターといったところ。

ただそれはつまり配合面からは傾向が探りづらいという意味でもあり、実際の馬体やら成長過程やらをじっくり見ていかないと、将来性を図ることは困難ともいえます。かなり「選別」の難しい種牡馬といっていいでしょう。

生産地では間違いなく人気するタイプですから、高い種付数を維持できるのも納得です。ただ一口馬主向きかというと、ちょっと疑問かもですね。セールで高値がつきやすいでしょうから、生産者もセールへ持っていくパターンが多いんじゃなかろうか。

セール購入馬の募集であれば前向きに検討したいですが、牧場からの直提供の募集馬については、かなり慎重に検討する必要があるかなと感じました。