トレポンティ(全400口・募集総額1800万円)が2025年8月のレースを最後にファンド解散、このほど精算が終わりましたので収支の報告とともに振り返りです。
かなり詳しい収支報告の計算は以下の記事で書いています。

トレポンティについては色々書きたいことがあるのですが、果たしてここで全て吐き出すことができるかどうか。
およそ5万7千円の赤字
トレポンティのトータルの収支は1口あたり5万7000円ほどの赤字となりました。

400分の1でこの赤字額は、正直キツい。
出資額がそこそこ高く、入厩期間も割合高め、4歳まで走って未勝利だと、400分の1でもこのくらいの赤字になってしまいます。

やってしまったなあ。
強気に複数口出資
トレポンティには複数口出資しています。

とにかく自信があったんですよ。
その自信の源としては大きく2つ。

一つは、私の出資馬実績。上の2世代が絶好調だったことにあります。
ヴェローナシチー世代とスピードオブライト世代ですね。この2世代の好調ぶりから調子に乗ってしまったよー。
2年連続で通期プラスが続いていたので、思わずこのトレポンティ世代には4頭と計画より多めに出資。しかもそのうち何頭かは複数口の出資をしています。

今思えばこの判断が悪かった。
言い訳を先にすると、私が強気に出資したこのトレポンティ世代、たまたま入会クラブユニオンの歴史上でもかなり勝ち上がり率の低い世代でした。これはちょっと不運でしたね。

活躍馬は重賞を勝ったカピリナくらいで、他は1勝馬が数頭程度という寂しい世代です。
ちなみにこの世代の出資馬については、気になった馬については以下の記事にまとめています。仮に手広く出資したとしても厳しい状況に晒されていたことでしょう。

もう一つ自信の源となったのは、やっぱりオルフェーヴル×キングカメハメハ。出資当時のトレンドだったのは間違いない。

私が好調の波の中にあったこと、そしてデータ面でも強気になれたこと。これら2つの自信の源による複数口出資でした。
まあ世の中そんなに甘くないわけで。
セレクトツアーで大人気
トレポンティといえば1歳のセレクトツアーでのチヤホヤされっぷりといったらもう。

この年のツアーはコロナの影響もあり9月ごろに開催されました。
撮らせてもらったチェキは今でも大事にアルバムに保管しています。
アイドル性もあって、データ面でも強気になれる。これは出資のしがいがある募集馬ですよ。
「仔馬カメラ」の一期生?
このツアーの前後くらいに知ったのですが、トレポンティことブラーノの2021って、「仔馬カメラ」さんという媒体であり馬主でもある団体によって、生まれた当時からスポットを浴びていたそうなんですね。

以降、この仔馬カメラさん提供の馬がユニオンで続々と募集にかけられています。
多分?仔馬カメラさんの一期生に当たるのがこのトレポンティ。だと思う。界隈のことよく知らなくてごめんなさい。
その仔馬カメラさんにて成長を見守ってきた方々の出資も多かったようです。そりゃ人気するわけですな。

値段がまずまず強気の割に、満口になるの早かった記憶。
デビュー遅れるも長距離路線で格上げへ
デビューは3歳の2月末と、想定よりもかなり遅れました。デビュー当時の記事がこちら。

ま〜この時点で察する部分はありました。
ダート1800でデビューもブービー。続く芝での走りはまずまず。そこから芝を使い続け、小倉の芝2600で3着と結果を出します。

出資時は「芝かダートか、長距離か短距離か、全く未知数」と思っていましたが、想像以上に芝の長距離でした。
続く新潟2200での勝ち上がり期待されるも結果は11着。

ここで未勝利戦終了となり、格上げ挑戦が発表されました。
この格上げには賛否両論があるでしょう。私も記事で思うところしたためていました。

トレポンティあたりの世代が、ちょうど格上げ挑戦の制度ルールが見直された時期でもありました。

未勝利馬が1勝クラスに、ちょっとだけ出やすくなったのよね。

そのルール変更を見越しての格上げですが、結果的には悪手となりましたね。
長距離路線の1勝クラスはメンバー手薄となりやすいですし、そこを狙っての格上げは悪くない戦法だったと思います。
ただ、同じことを考える陣営は多かった。長距離適性のなさげな未勝利馬も、とにかく出られるところに出ようと、長距離レースへ格上登録する流れができていたように感じます。ゆえに、同じポジションにいるトレポンティはなかなか思うようにレースには使えませんでした。

そもそも長距離って開催される番組自体が少ないですしね…。
一応1勝クラスの芝2600で4着には入っているものの。勝つほどの力はなく。地方への転籍が決まったのが4歳の春でした。

この時点で時すでに遅し感はありましたね。
地方で燻る日々、そしてサラオクへ
私は、トレポンティにはダート適性があると思っています。ただ地方ダートの短いところとなると、厳しいものがあるかなとも思っていました。

地方笠松で6戦して、1勝1回、2着2回に3着1回という結果。この成績を踏まえて、4歳夏にサラオク行きが決まりました。
中央と地方合わせてレース賞金は350万円。3歳未勝利が終わった時点で速やかに地方転籍を決めていれば、もうちょっと違った未来があってもよかったようには思います。

サラオクでは仔馬カメラ時代からトレポンティを応援していた方が果敢に入札をしていたようで、税込308万円というなかなかの額で落札となっています。
この取引価格は正直いってありがたかったですね。赤字を少しでも縮小できますから…。
競走馬引退し大狩部牧場へ
無事に落札されたトレポンティ、紆余曲折を経て、大狩部牧場という牧場にあずけられています。

大狩部牧場は色々新しいことにチャレンジしていて、メディアへの露出も多い牧場です。
あずけられることになった経緯や、その後の様子については、大狩部牧場の公式SNSで発信されているので、その後を追ってみるのもいいですね。
やっぱり運用面で疑問が残る
トレポンティについては反省点が多いですねえ。

まず、強気に複数口行ったことがよろしくなかったです。
厩舎も信頼できそうだし、配合もデータ面から大丈夫だし、白井牧場さんの提供馬(後になって色々事情が違っていることはわかったが)だしで、総合的に見て良さげな1頭と思いました。見た目も可愛かったし。
でも、1口の400分の1でよかったなと思うのがまず1点。
そして、その後の、運用についても感じるところはあります。

とにかく判断が後手後手になっている印象。
格上げ挑戦もどうかなと思うし、4歳からの笠松ってのも腑に落ちません。

笠松って中央から下ってきて中央復帰を狙う馬が多くひしめくので、時期によってはCクラスでもレベルが高くなる傾向と感じています。
短距離ダート適性が高ければ笠松であっさり連勝して中央へ戻ってくることができるでしょう。しかしトレポンティは芝の長距離馬。笠松の馬場にアジャストするには時間がかかることは明白だったはず。なんで笠松を選んだのだろうという疑問はいつまで経っても拭えません。
せめて、格上をせず、3歳のうちに地方へ来ていればもうちょっと望みはあったことでしょう。

こういったクラブ陣営の判断には、疑問を呈したくなりますね。
デビュー時期も遅れがちだし、こうなってくると、ユニオンではあまりトレポンティのようなタイプに出資する意欲は薄れてきます。

地方転籍も見越して、ダート一辺倒な血統に出資するのが無難と感じますね。
というわけで現1歳(2024年産)はほぼほぼダートであろう馬に出資をするよう傾向を切り替えてはいるのですが。さてその路線変更がどういった結果を招くやら。

トレポンティに限らず、運用面で疑問の残る募集馬が多い気がしますね。最近のユニオンは。
この辺はクラブとしての指針をもっと強く見せていかないと。説明がなかったら、迷走感だけが漂ってしまいクラブとしての信頼の失墜にもつながると思います。応援したいクラブだからこそ、ここについては強く批判の言葉を残し、トレポンティの振り返りをそろそろ終わろうと思います。

トレポンティは今後お母さんとなり新しい仕事に励むことになります。これからの活躍も期待したいですね。




