【2025年版】母父エンパイアメーカーを考える

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この記事は2025年6月5日時点でのデータを参考にしています。

エンパイアメーカーの母父としての将来性は以前よりここでも主張してきました。

ただまだデータが少なく、傾向は深くまで探れていませんでした。

ようやくデータも集まってきたということで、ここらで1回考察をしていきましょう。相性のいい種牡馬を見つけていきます。

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BMS実績の推移

世代BMS順位勝馬率EI代表馬
2018年産41位27.0%0.66エアサージュ
2019年産34位21.6%0.58ヴァルツァーシャル
2020年産13位30.4%0.88ライツフォル
2021年産10位38.4%1.09テンカジョウ
2022年産10位36.5%1.10レイピア

順調にBMSランキングを駆け上がってきています。現在の10位くらいがしばらく定位置になりそうでしょうか。母数的に、どうしてもこれより上は狙いにくい。超大物級が出れば別ですが。

大御所牧場産駒が圧倒的に少ないためEI値が低くなるのは致し方ないでしょう。

賞金上位100頭の父内訳

母父エンパイアメーカーの賞金上位100頭(総賞金1228万円以上)の、父馬について頭数別に内訳を出したものがこちら。

頭数父名
6頭キズナ(14)
4頭ホッコータルマエ(11)
3頭エピファネイア(5)、シニスターミニスター(7)、ヘニーヒューズ(19)

マクフィ(11)、マジェスティックウォリアー(16)、ルーラーシップ(6)

2頭Point of Entry(2)、アジアエクスプレス(9)、アルデバランⅡ(3)、エスケンデレヤ(3)、キタサンブラック(3)、サンダースノー(2)、スクリーンヒーロー(4)、ゼンノロブロイ(5)、ビッグアーサー(6)、ミッキーアイル(5)、ヨハネスブルグ(3)、ラブリーデイ(4)、リアルスティール(7)、レイデオロ(4)、ワールドエース(7)

1頭は省略。父名カッコ内の数字は3歳以上の該当馬数の数字です。たとえば母父エンパイアメーカーで父キズナの現3歳以上の該当馬は14頭。そのうちの6頭が賞金トップ100内にいることを意味しています。

芝もダートも結果を出す優等生

自身はダートで活躍しましたが、父としては芝でもダートでも上々な結果を残せたエンパイアメーカー。

日本での種牡馬生活は5世代ほどなのですが、そこからさらに繁殖となった牝馬から活躍馬を多数輩出。決して厚いとはいえない層の中でBMSランキングのトップ10にまで上り詰めたのは非常に優秀といえます。

父のときも結果を残してきましたが、母父になってきてからよりその存在価値が高まったように思います。芝でもダートでも上々の勝ち上がり率を誇り、しかもどちらもイケる両刀タイプも多い。近い将来、芝ダート両方の重賞を勝つ馬が出てもおかしくありません。

なんで芝もダートも得意なのかしら?

わかりません。本馬の父、アンブライドルドの特徴としかいえませんな。

元を辿ればミスタープロスペクターですから、この系の特徴なのでしょう。キングカメハメハもそうでしたしね。

ストームキャットとの相性が微妙?

ただ、両刀な才能をより尖らせようと、エンパイアメーカー肌馬に両刀系の種牡馬を付けても、さほどの成果が出せてないんですよね。たとえばアジアエクスプレスなんかは、先ほどの内訳通り、9頭中2頭がトップ100とやや物足りない印象。ヘニーヒューズに至っては19頭中の3頭ですからね。

ディープインパクト系なら直感的にキズナやリアルスティールが良さそうなのですが、これらとの相性もさほどではありません。

どうも父側の血統にストームキャットが入っていると今ひとつなんですよねえ。

一方でヨハネスブルグとはまずまず結果が出ているので、反例はいくらでも出てきそうですが。

とにかく現状の日本の種牡馬ランキング上位馬を付けたとて、必ずしも良績馬が輩出されるとは限らないようです。曲者ですねエンパイアメーカー。

ミスプロ系が◯も、ロードカナロアは現状今ひとつ

今回の集計から見えてきたのはミスタープロスペクター系種牡馬との好相性。つまるところミスプロ×ミスプロの同系配合になるわけですが、これがもっとも期待値高めです。

ホッコータルマエを筆頭に、ルーラーシップもいいし、先々ではレイデオロも楽しみではないでしょうか。

しかしロードカナロアは微妙。該当馬が少ないので結果を急ぐ必要はありませんが、今のところ目立った成果はあげられていません。

ロードカナロアの母父はストームキャット。やはりストームキャットが入るとよろしくないか…?

ただ長い目で見れば、父ロードカナロアからも大物が出そうな予感はしているんですけどね。牝系に一捻り加える必要がありそう。

サンダースノー産駒ですごいの出そう

最近めきめきと頭角を現すサンダースノー。母父エンパイアメーカーは2頭デビューしていて2頭とも上位100位以内に君臨しています。この配合から傑物が誕生してもなんら不思議ではないですね。

ノーザンダンサーとミスプロのクロス。くどさのないシンプルかつ風味豊かな、醤油系スープのような配合がグッドテイストのようです。

サンダースノーに似た種牡馬がほかにいないものかと探したくなるのですが、マクフィやベンバトルがパッと思いつく。マクフィとエンパイアメーカーとの相性はまずまずといったところですが、ベンバトルはいいんじゃないでしょうか。

まだ産駒のデビューは先ですがシュネルマイスターなんかも面白そうですね。

気になる2023年産母父エンパイアメーカー

今回の考察から、エピファネイア、レイデオロ、サンダースノーからピックアップ。将来性を見据えてタワーオブロンドンからも。

馬名一言
ピコラディアントエピファネイア母4勝。
ミスティパープルレイデオロキャロット募集、祖母ブルーメンブラット。
ローザレイアレイデオロ祖母ベッラレイア。
ロサドラーダレイデオロシルク募集、バラ一族。
アングレサンダースノー兄にレイピア。
モンキーコアラサンダースノー親戚にイジゲン、安値取引馬だが注目。
マヤノヴァイオラの2023タワーオブロンドン

ルーラーシップやベンバトルの子はこの世代にはいませんでした。

ちなみにこの2023年産世代の登録馬は136頭いて、キズナ産が3頭、キタサンブラック産が2頭など、なかなか力の入ったラインナップに感じます。今回の考察ではあまり結果の芳しくなかった配合からも、大物誕生の可能性はありそうですよ。

まとめ

エンパイアメーカー。曲者と先述しましたが、ある意味傾向がつかみやすく、攻略のしがいがあるBMSといえるでしょう。

サンデーサイレンスはさほど重要ではなさそう。ミスタープロスペクター系やノーザンダンサー系の種牡馬との配合に魅力を感じます。

ちなみに我が家は父ゴールドドリームで母父エンパイアメーカーのドリームアンコールに出資していますが、未勝利を勝つにはもう一つ足りないかなといったところ。うーん、ちと見込みが外れました。

ゴールドアリュール系×エンパイアメーカーはいいと思うんですけどね。

今後も一風変わった配合から大物が出てくるのではないかなと。まだまだ検討の余地ありなので、来年以降も考察記事をつくっていきます。