久々に株で損こきました。
という失敗の話です。
最近は「IPOセカンダリー投資」まがいなことをやっています。
IPO、つまり新規上場したばかりの株を物色して、安値だと思ったものを拾っていく投資。それがたぶんIPOセカンダリー投資。
個人ですし貧乏投資家なので、ちまちま小遣い程度でやっているだけですが、意外とIPOセカンダリー投資ってちょくちょく利益出せたりします。自分みたいな気分屋な投資好きには合っているかも。
気晴らしに馬券買う感じでやるわけっすな。
で、ここからが本題で。
シマダヤ(250A)っていう10月1日に新規上場した、老舗の製麺会社。
上場前から気にかけていたのですよ。
結構こういった食品製造系のIPOセカンダリーを狙っていて、ライフドリンクカンパニーとか紀文とかも狙っていました(結局持ってないし、ライフドリンクカンパニーに至ってはあれよあれよというまに株価が上がっていってしまった)。
シマダヤも同系列ということで、安値なタイミングがあれば買おうと思っていたわけです。
シマダヤは公募価格1880円のところ、初値が1760円と公募割れしてしまったガッカリ銘柄になります。
で、さっそく上場初日から買ったりしてみたんですが…。ここからが悪夢の始まりでした。
といってもめちゃくちゃ大きな損って訳ではないんだけど。金額は書きませんが。
同じ失敗を繰り返さぬよう、自戒の念を込めて書き留めておきます。
どんな経緯で損したか
損を出すまでのフェーズは至ってシンプル。
前述の通り、公募割れした初日を拾いました。最初は1株1723円。PER12.7位だったのでちょうどいいかなと思ったんですがね。
その後もダラダラと下がって行ったのね上場初日は。
うむ。なので1株1712円でさらに買い増ししました。
しかし次の日になっても下げは止まらず。
怖くなったので取得の半分を1株1710円で損切りしました。この日、さらに下がるもちょっと上がる場面があったので「そろそろ底か?」と素人判断。今度は1株1696円にて購入。
うーんだいぶ迷走している感じがするわね…。シマダヤもあなたも。
さらに翌日に1株1665円で購入。翌上場4日目も下がり始めたので1株1610円で3分の1売却し、1615円にちょっと上がったところで「そろそろ底抜けただろ!」とまた素人判断で買いました。
今振り返ってみてもひどい売り買い。
そしてシマダヤのチャートを見ていただけるとわかる通り、ここからさらに下がっていくのですよ。
あまりにも付き合いきれない(どこが底かわからない)ため結局1株1570円ですべて損切りして手放しました。
その後もずるずる下がって、結局1400円を切る場面もありました。
高値掴みしてしまったということですが…うーんここまで基準が低いとは。
1300円となるとPER10倍代前半くらいになるわけで。そこまで低い評価とは思わなんだ。
ここ最近の新規上場銘柄でここまでしっかりしない銘柄ってのも珍しかったのでは。しかもこれほどの老舗企業で。
なぜこんなことになってしまったのか。今後のために理由を書いておきます。
理由①スピンオフ上場だった
この度のシマダヤの新規上場は、スピンオフ上場と呼ばれる上場に分類されます。
上場している企業の一部の事業部門や子会社を別会社化し、新たに上場させる。それがスピンオフ上場。
シマダヤは、バッファローなどで有名なメルコホールディングスの子会社でした。
パソコン周辺機器の会社がなぜ老舗の製麺会社を?と思うかもしれませんが、代表者が親子関係にあるみたいです。私も知らなかった。
で、この度のスピンオフ上場で、メルコホールディングスはシマダヤを手放し上場させるわけです。
シマダヤより前だとカラオケまねきねこのコシダカホールディングスが、子会社でフィットネスのカーブスを運営するカーブスホールディングスをスピンオフ上場させています。
この時も、カーブスホールディングスは上場後に下げているんですよねえ。
スピンオフって要するに会社の切り離しよね。元の親会社の株を持っている人はどうなるの?
株を切り分けることになるようです。株価調整ですね。
今回のスピンオフ上場の場合、9月26日時点のメルコホールディングスの終値から、今期の予想配当分と、シマダヤの公開価格を引いたものが、スピンオフ後のメルコホールディングスの株価となります。
ところがどっこい、10月1日の上場後、シマダヤは下がり、メルコホールディングスの株価は上がってしまったと。
価格設定が適切でなかったということですね。
うーむ、スピンオフ上場って難しいね。今後はあまり安易に手を出さないほうがいいな。
理由②配当が少ない
シマダヤの配当は現時点で1株27.8円と発表されています。公開株価1880円で計算した配当利回りは1.48%。確かにこれは低い。
とはいえ食品メーカーの配当ってこんくらいな気もするよなあ。
比較対象銘柄としてよく出るのが紀文ですが、こちらも配当利回り1.8%ほど。
今後、上場を皮切りに配当アップもあると思うので、1400円や1500円台だとお得な範疇にはあると思いますね。
理由③優待がない
上場時点では優待の発表はとくにありませんでした。
優待の発表を見るまでは…と様子見していた人は多そう。これが売り圧力を強めた要因にはなってそうです。もっと個人投資家を巻き込める地ならしは必須だったと思います。
後述しますが、つい最近優待を発表しました。
難しかったPERの評価
我が家の出資先検討材料はシンプルで、基本的にはPERを最重要視しています。
当初シマダヤは、PER13くらいなら買いだと思っていました。先述の紀文はPER9くらいで落ち着いていますが、これは配当が低いためだと睨んでいました。なのでPER13を切り始めたら買いと睨み、1720円あたりから仕込み始めたのですが…。
PER11くらい、株価1500円以下が適切な評価だったようです。
うーむ。自己資本率も高い銘柄だし、いいと思ったんだけどなあ。無念。
にしても幹事を務めた証券会社は面目丸潰れですよね。全然初値が妥当でなかったってことですからねこれ。
今回の幹事会社がどこだったかも記憶しておき、今後に活かします。
実は100株だけ買い直しました。
一度はすべて損切りで手放したシマダヤですが、10月の末ごろに再び買ってしまいました。あれだけ痛い目を見ておきながら。
1株1440円で購入。
公開価格が1880円だった銘柄がまさかこんなに低くなるとは…。
決算良好、優待実施!
そしてつい先日、というかこれを買いている前日に上場して最初の決算発表。
決算内容はまずまずでした。
そしてなんと早くも優待実施を発表。これは大きいですね。内容はシマダヤ製品の詰め合わせ。100株から優待がありますが、送料とか諸々の手数料考えると、300株以上からでもいい気はしますがね。
なんかちょっとチグハグ感というか、後発の優待銘柄としては微妙な施策にも思えます。
おわりに
今回の決算&優待発表を受けて株価が上がるようなら、どこかのタイミングでまた売却し、この度の売買の損失の埋め合わせにしようかなと思っています。
ちと自分はシマダヤとは縁がなかったかもですね。
今後も値頃感があったら仕込む可能性もありますが、買うとしても来年以降ですね。NISA枠で買いたいので(今年分は弾切れ)。
今回はとにかく、教訓として胸に刻んでおきます。今後もIPOセカンダリーに手を出すときは、本備忘録を読んで熟考してからにします。いい経験でした。
とにかくスピンオフ上場はしばらく手を出さん!滅多にないタイプの上場だけど。
さあ今日はいくらの値がつくのか。取引開始まであと30分!