今日まで全く気づかなかったのですが、今期の決算は証券会社関連の株がいまひとつのようですね。
例に取るのもなんですが、私が利用している松井証券<8628>だと、第1四半期は前期比で53%程度の減益。他の証券会社も軒並み減益です。
証券会社って安泰かと思ってたけどそうでもないんだ?
自分もてっきり安泰と思ってた。
不祥事続きの野村證券のようなところは別として、無形の商品を扱う証券会社ってのは基本安泰なのかなと。
物を扱わない分、不良在庫を扱うなんてことはまずありませんからね。
なぜこんなに決算がよろしくないのかとチェックしたところ、単純な話で、去年よりも取引数が少ないのですね。
証券会社は取引の手数料で儲ける会社。取引数が少なくなったら、そりゃあ収益も減りますわな。
しかし赤字に落ち込むなんてことは滅多にないわけでして。とくにネット証券は店舗持たないので、維持費はかなり少ないはず。赤字に一気転落ってことはまずなさそうだよなあ。
つまり何が言いたいかというと、証券会社の株は経済の動きにものすごく流されやすいけど、経営が大きく傾くことはまずないのではないかと。外から崩されることはあっても、中から崩れることはまずない、みたいな。
なら安いうちに押さえておいて損はないと?
そんな気もするんだけど、どうなんでしょ。
証券会社の銘柄はどこかしら握っておきたいなと前々から思っていました。買うなら、せっかくだし利用している松井証券がいいかなと。
で、松井証券は去年好決算で、確か増配もあり、一気に株価が上がったんですよね。高嶺の花になっちゃって、手を出せずじまいでした。
一時期1,300円近くまで値上がった銘柄が決算発表後に800円台にまで落ち込み。買うなら今なのか、それともまだ今後も市場の暗雲は立ち込め続けるのか。
証券会社の銘柄に手を出すときは、銘柄そのものを見るより経済全体を見渡さないといけないですね。
今回の決算の結果を受けて、勉強させてもらえました。
ちなみに私はこういった無形の商品を扱う企業が好きだったりします。証券会社以外なら、保険会社とか、広告会社とか。
前述の通り、これら無形ビジネスは赤字に陥ることが滅多にないですからね。とくに大々的な店舗を持たなくていいネット社会の今なら。
でもその分、イケイケだったときの反動ってのも大きいものなんですね。浮き沈みが激しいし、世の中の流れに大きく左右される面があると。
たとえば極端な話、戦争や災害など生死に関わる不安な情勢の中だと、保険に加入する人が一気に増えるそう。保険会社は加入者が増えれば増えるほど儲かるように掛け率が設定されているはずなので、収益もうなぎ登りでしょう。しかし逆に平和が長続きすると、保険会社に入る人が減っていきそうではあります。
無形ビジネスの銘柄を検討する際は、こんな風に世の中の流れをマクロな視点でつぶさに眺めてから、出資したほうがよさそうですね。
現時点で、これから株の取引数が増すような感触はありません。というわけで証券会社はしばらく低空飛行が続くかも。
証券会社の銘柄に手を出すなら、オリンピック以降がいいかな…。
他に無形ビジネスで、今後世の中の流れに乗じて上昇できる業界がないか。ちょっと探してみようと思う次第です。