【2022年版】ディープインパクト直系種牡馬を比較考察してみる

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本記事は2022年3月末時点でのデータを参考に書いています。

2023年版を公開済みです。

昨年に続き、ディープインパクト直系種牡馬について調べてみます。

ちなみに去年の記事はこちら。人気記事でたいへん読まれております!

2021年はディーマジェスティ、サトノアラジン、シルバーステートが新しいディープ直系種牡馬としてデビューしました。

彼らも含めたディープ直系種牡馬の、勝馬率や種付数、種付料を比較します。以下の表中、気になるデータは赤字としています。

個人でまとめているのでミスや漏れあると思います。お気づきの点がありましたらお問い合わせまでお願いします。

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【一覧】デビュー済みのディープ直系種牡馬

参考としてキタサンブラックも掲載しています。

ディープの全兄ブラックタイドのお子さんね!

馬名(現役世代数)全世代中央勝馬率(前年比)2021年種付数(前年比)2022年種付料(前年比)
ディープブリランテ(6世代)27%(0)64頭(+20)50万円(0)
ダノンバラード(4世代)42%(0)98頭(-6)100万円(0)
トーセンラー(4世代)14%(-1)29頭(-21)50万円(0)
キズナ(3世代)43%(+2)192頭(-50)1200万円(+200)
ワールドエース(3世代)25%(+4)64頭(-67)50万円(-20)
リアルインパクト(3世代)25%(+1)53頭(-76)100万円(-50)
ヴァンセンヌ(3世代)28%(-3)24頭(-12)30万円(0)
ミッキーアイル(2世代)31%(+6)155頭(+51)250万円(0)
エイシンヒカリ(2世代)25%(+11)21頭(-35)120万円(-40)
ディーマジェスティ(1世代)18%97頭(+35)100万円(0)
サトノアラジン(1世代)23%124頭(+29)100万円(0)
シルバーステート(1世代)23%138頭(-27)600万円(+450)
(参考)キタサンブラック(1世代)36%102頭(+10)500万円(+200)

※「現役世代数」とは2022年時点の3歳である2019年産までを指しています

※「種付料」は受胎条件の価格です

※種付数が一桁台の種牡馬は除外しています(今回からトーセンホマレボシ、スピルバーグ、サトノアレス、キタノコマンドールを除外、ダノンシャークは引退)

【一覧】2022年以降に産駒デビューのディープ直系種牡馬

馬名(産駒デビュー年)2021年種付数(前年比)2022年種付料(前年比)
サトノダイヤモンド(2022年)134頭(-11)300万円(0)
リアルスティール(2022年)173頭(-3)300万円(+50)
グレーターロンドン(2022年)43頭(-5)50万円(0)
アルアイン(2023年)108頭(+3)120万円(0)
ロジャーバローズ(2023年)87頭(-10)120万円(0)
アドミラブル(2023年)44頭(-26)30万円(0)
ミッキーグローリー(2023年)64頭(-4)30万円(0)
ヘンリーバローズ(2023年)38頭(-6)30万円(0)
フィエールマン(2024年)107頭200万円(0)
サングレーザー(2024年)31頭30万円(0)
レッドベルジュール(2024年)22頭30万円(0)
コントレイル(2025年)1200万円
ダノンキングリー(2025年)250万円
ダノンプレミアム(2025年)120万円
ワールドプレミア(2025年)50万円
サトノジェネシス(2025年)30万円

※「種付料」は受胎条件の価格です

ディープ直系だけで2000頭以上に種付

相変わらず大人気ねディープ直系種牡馬。

2021年は2000頭以上の牝馬に種付されたことがうかがえるデータでした。

毎年延べ数で1万頭以上に種付されるようなので、実に4分の1程度がディープ直系種牡馬を占めた計算になります。

ただ世代を重ねて淘汰というのも当然の如く起きており、種付数が激減している種牡馬もいますね。

去年も書きましたが、勝馬率25%くらいがボーダーとなっています。

ワールドエース、リアルインパクトあたりは、今年が正念場となりそうです。

1世代目の3頭は好調なスタート

そんな観点から、2021年に産駒がデビューした新ディープ直系種牡馬を見てみますと。

ディーマジェスティ、サトノアラジン、シルバステート、いずれも良さげな滑り出しです。

サトノアラジンとシルバーステートはすでに23%の勝馬率と、なかなか優秀。

ディーマジェスティが若干奥手気味ではあるものの、勝馬率25%には届くのではないでしょうか。ブライアンズタイムの血が入ってますし、今後ダートに移行した馬がどれだけ結果を出すか、みたいなところはあると思います。

この3頭の面白いところは、それぞれの主戦場がきっちり分かれているところ。

サトノアラジンはダートで結果が出せています。母父ストームキャットなのでバリバリ芝かと思いきや意外。一方のシルバーステートは芝の中距離が主体、最近はクラシックディスタンスに対応できる馬も出ている傾向です。ディーマジェスティは芝ダートの中距離ってところでしょうか。

いずれも今年から来年の2世代が勝負だと思います。

シルバーステート種付料4倍について

中でも目を見張る活躍なのがシルバーステート。いきなり重賞馬も出て、クラシック出走も果たせる馬が登場しました。幸先いいですね。

私も期待の種牡馬として去年挙げていましたが、期待以上の活躍をしています。

その結果を受けて、種付料が150万円から600万円へ。まさかの4倍です。

うーん。さすがに強気すぎでは?

と思うのですがいかがだろう。せめて350〜400万円くらいが妥当だったと思うんですけど…。

これならミッキーアイル(250万円)やリアルスティール(300万円)に行くと思うんですよね。今年は種付数一気に減るんじゃないかな、シルバーステート。

体質的にたくさん付けるのが厳しいから、あえてこの高値を付けたのかもしれませんね。あくまで予想ですけど。

シルバーステート産駒はやはり足元にやや不安が。この辺についてはもう少しデータ収集が必要だと思っています。

参考のキタサンブラックは異常

キタサンブラックは一体何なんでしょうね…

参考値として出したのですが、こちらは勝馬率すでに36%と異常な数字を叩き出しています。

いずれの産駒も気配がよく、注目していましたが。これほど早上がりとは思いませんでした。

もうちょい晩成タイプかなと思ってたんですけどね。わからんもんですな。

今後、バンバン強い馬が出てきてもおかしくないですね。ただキタサンについては、中小よりも大きな牧場から強いのが生まれやすいのかなとも思っています。なんでかわからんけどね。そんな気がするのです。

キタサンブラックはディープ直系ではないですが、今後も参考データとして掲載はしていきたいです。

ミッキーアイルは種付料アップもなんのその

2021年は種付料が100万円アップしたミッキーアイル。結局51頭も種付数がアップし、155頭と順調な数を稼げています。

確かに成績が優秀なのですが、つかみどころの難しい種牡馬ともいえますよねえ。

出世頭がメイケイエールってのがそれを物語っています。

ミッキーアイルについては、牝系に入っているデインヒルやヌレイエフをどう調理するかで決まると思っているのですが。もう少しデータが集まったら、1回考察をしてみたいです。

エイシンヒカリも追い上げた

ミッキーアイルと種牡馬同期のエイシンヒカリも健闘しています。去年の同時期ではミッキーアイルに水を開けられる形となっていましたが、その後一気に勝ち上がり率を上げています。晩成寄りなのは、本馬の現役時を考えれば納得。

どちらかというと私はエイシンヒカリで大物が出る予感を抱いているのですが。ミッキーアイルのようなノーザンのバックアップがないってのが痛いよなあ。

今年は種付料を下げていますし、なんとか牝馬を集めて欲しいものです。

ダノンバラードは今年からが勝負

ダノンバラードはすでに4世代を経ているものの、今年の2022年からが本勝負。なぜならかつては海外などを転々としていて、日本に戻ってきたのが2019年だから。

2019年につけた2020年産で血統登録したのは66頭この中に超大物がいてもおかしくありません

バラードの血が父方でどれだけ吠えるか。注目の2022年だと思いますよこれは。

キズナは安泰ですね

優秀な勝馬率を収めているキズナ。もはや安泰期に入ったともいえ、ディープインパクト直系種牡馬の現状最高峰と見て疑いはありませんね。

ただ1200万円という種付料を見てしまうと、尻込みというか、なかなか中小牧場は手が出せない額になってしまった感もあります。

キズナに関しては、今後クラシックコースの馬がどれだけ輩出されるかでも、種付料の推移に差が出てきそうです。産駒が優秀なのは間違い無いですが、なんともつかみにくいところがありますからね。

2022年にデビューの種牡馬について

今年から供用を開始するのは、コントレイル(1200万円)、ダノンキングリー(250万円)、ダノンプレミアム(120万円)、ワールドプレミア(50万円)、サトノジェネシス(30万円)の5頭。

コントレイルは父ディープインパクトと同じ種付料からスタートかあ。

1200万円とはいえ、200頭近い種付数を集めるのでしょうか。150頭くらいかな。

同額のキズナと比べてどうかですが、私はほぼ同じ数が集まるのではないかと予想しておきます。

ただ、産駒のタイプは、キズナとコントレイルとでは全然違うのではないか。キズナがオールラウンダーなのに対し、コントレイルは芝の中長距離特化というような、見事な違いが生まれそうな予感をしています。

この辺は、母父ストームキャットとアンブライドルズソングの違い、みたいなところかなと。

楽しみだな〜コントレイル。入会しているクラブだと募集は期待薄だけど…父ディープの圧巻の種牡馬成績を超えんとするなら、コントレイルだと思うんですよね。長く種付して欲しいものです。

まとめ

去年に続きディープインパクト直系種牡馬(参考としてキタサンブラックも)の比較考察でした。

やはり中央勝馬率25%。4頭に1頭が勝ち上がれるかどうかが、ディープ直系として生き残れるかどうかの指標となりそうですね。

群を抜いているダノンバラードとキズナは引き続き一定数以上の種付数を集めていくことでしょう。

今後デビューする勢力では、種付数が安定して推移している種牡馬は期待値高め。シルバーステート級あるいはそれ以上のスタートダッシュが見込めそうです。

今年デビューのサトノダイヤモンドとリアルスティールはほぼ間違いなく活躍馬が出てくることでしょう。

ほか、2年目もお嫁さんがたくさん集まったアルアイン、初年度100頭以上に付けたフィエールマンにも期待できそうです。

コントレイルは初年度は200頭近い相手に恵まれるでしょうか。2年目2023年の種付数には注目ですね。

  • サトノダイヤモンド(2022年デビュー)
  • リアルスティール(2022年デビュー)
  • アルアイン(2023年デビュー)
  • フィエールマン(2024年デビュー)
  • コントレイル(2025年デビュー)

去年とほぼ変わりませんが、以上が期待のディープ直系種牡馬。勝馬率25%を超えてくれるのではないかと思います。

来年の同時期にまた、まとめます!