去年に続き、母父ディープインパクトの賞金上位100頭の内訳を考察してみたいと思います。
2021年版の記事はこちら。
この1年弱でどれだけの順位変化があったのか。見ていきます。あまり大きな入れ替わりはないと思われますが。
ちなみに2022年こそは、母父(BMS)ランキング1位にディープインパクトが輝くかと期待していますが、現状非常に微妙なところ。暫定1位はやはりキングカメハメハで、2022年4月時点では2位ディープインパクトと1億5000万円ほどの開きが出ています。デアリングタクトの復帰戦次第とか、ほんの数頭の活躍の差で最終首位は決着しそうな予感。まだまだディープの怒涛の追い込みも期待できます。
先に言っておきますが、私は別にディープ信者でもなんでもありません。むしろディープの血を避けて出資している向きすらあります。ただデータを集めるのが好きなのと、これらデータを元にして出資先を決めることを生きがいとしています。今回の記事もその一環でございます。
2022年の母父ディープインパクト賞金上位100頭の父
それでは2022年3月末時点での、母の父にディープインパクトを持つ獲得賞金上位100頭(賞金2502万円以上)の父親内訳を見てみましょう。
厳密には、2022年3月末時点で2502万円の馬が2頭いたため、今回は101頭の内訳となります。あしからず。
それでは以下、細かく見ていきます。
キングカメハメハが首位を奪還
去年はロードカナロアが頭数で1位となっていましたが、今年はキングカメハメハが首位を奪還となりました。
ロードカナロアは1頭が圏外に落ち、キングカメハメハが3頭も増える結果となりました。
まあまだまだ母数の関係上、相対的にキングカメハメハが首位で然るべし、という雰囲気はあります。むしろ去年の集計時点でのロードカナロアとディープの相性が凄すぎました。
ロードカナロアの父はキンカメ。ルーラーシップも父はキンカメね。
3位のルーラーシップは去年比1頭減。「キングカメハメハ系」のくくりでいえば、ダントツで賞金を稼いでいることになります。
キンカメ系×ディープ系は引き続き鉄板ということですね。
モーリスが4頭も増えた(※ただし社台系に限る)
一気に数を増やしたのがモーリス。
去年は1頭でしたが今年は4頭増えて、全部で5頭!
モーリスはロベルト〜グラスワンダー〜スクリーンヒーローの血脈。同じロベルト系ではエピファネイアもいて、こちらは1頭増えて6頭。モーリスの追い上げが凄まじいですね。
去年の記事にて「モーリスとエピファネイアは安泰な予感」と書いていますが、早くもそのエビデンスが整ってきています。
とはいえモーリス×ディープインパクト、活躍馬が社台系に偏っているのが気になるよなあ。
もう少し、中小牧場産ですごいのが出てきてほしいところ。まあこれはエピファネイアもそうなんですけど。
注目はストームキャット系
まだ地味なところではあるのですが、ストームキャット系には注目しておきたい。
ヘニーヒューズは去年と変わらずの2頭。さらに新たにディスクリートキャットとドレフォンとアジアエクスプレスが1頭ずつ賞金上位に食い込んできました。
今後もストームキャット系×ディープ系の血統は100頭以内に増えていくことでしょう。
新種牡馬としては2022年よりデビューのシャンハイボビーとネロ、2023年だとモーニンなんかも該当します。
ドレフォンは社台激推し中ということで、今後も賞金ランキング上位に入ってくる馬が出てくるのは間違いなし。シャンハイボビーやモーニンも、種付数が多いので活躍馬登場に期待です。
2歳3歳の母父ディープで気になる馬など
結論は去年とほぼ変わりがないですね。
やはりキンカメ系ですね。
現3歳ですと、クラブ馬なら去年も挙げているロードカナロア産駒のレッドモンレーヴなんかは、来年の今頃には賞金上位100位以内に入ってきそう。他にルーラーシップ産駒では、クラブ馬ではないですがエンギダルマあたりが楽しみな逸材です。
今年デビューの馬でいえば、父ロードカナロアなら当方が出資しているスピードオブライトにはもちろん期待。クラブ馬では他にアルジーヌはかなり良さそう。シルクのウォーターハウスは1億円募集馬、かなり期待されているようですが果たして。矢作厩舎でライオンレースホースのバージャンフォースも楽しめそうです。
ロードカナロア×ディープインパクトは、楽しみな馬が多くて挙げたらキリがないですね…。
父ルーラーシップだと、新参クラブインゼルからデビューのミカヅキは注目です。他にも社台&ノーザンファーム系ですがアッフィラートの2020、ダルジェントなんかも良さそう。個人所有なら宮内牧場産でバローズ冠の猪熊氏が所有のスペンサーバローズが面白いかも。キセキ輩出の下河辺牧場からドルテェモアとハッピーファレルにも期待しちゃいます。
こうやって見ると、2020年産はルーラーシップ×ディープインパクトから大物が出そうな予感。ラインナップがゴージャスです。
続いてロベルト系からも見ておきたかったのですが、こちらはまあ無難に社台&ノーザンファーム系がいいのではないかなと。ただあえて非社台どころを探せば、グランド牧場産からジオストームなんかはどうでしょうか。他に三嶋牧場産からシャングリラなんかも挙げておきます。いずれもエピファネイア産駒です。
まあロベルト系についてはあまりよくわからないな…。サンデーサイレンスのクロスはほぼ必須感があるので、モーリスとエピファネイアで間違いはないでしょう。父レイデオロが気になるところなので、これについてはまた別の機会にまとめる予定です。
そしてなんといっても個人的に今後注目していきたいのがストームキャット系。中でも特に期待したいのがアジアエクスプレスです。現状全く注目されていない配合だと思いますし、安馬の中から大物が出てくれることを予感しています。
今年のデビュー馬ですと、該当は5頭なのですが、その中からヒロノエクスプレスとバンクェットについてはマークしておきます。他の3頭も面白そうではあります。
他にも、ストームキャット系×ディープインパクトの配合を見かけたらとりあえず注目したいですね。ドレフォンとヘニーヒューズは、来年さらに上位100頭に入ってくる馬が出てくることでしょう。
一応気になるところを非社台で上げておけば、ドレフォン産駒ならブランカの2020はハクレイファームという理由から気になるところ。まあドレフォン×ディープインパクトはたくさんいるので、これも挙げているとキリがなさそうです。
ヘニーヒューズ×ディープインパクトで2020年産は4頭と意外(?)と少なめ。サマーセールにて2530万円というなかなかの高額で落札され、これまたバローズこと猪熊氏所有のジュリエットソングの2020は期待値高いかもですね。他の3頭も血統に妙味ありで気になるところです。
私個人としても、ストームキャット系×ディープインパクトの馬に出資はしてみたいなあ。
ネロ×ディープインパクトを見てみたいのですが、サンデーサイレンスの3×3ですし、そんなリスキーな配合を試すところはなさそう。いたとしてもクラブで募集かけられることは万に一つもないことでしょう。しかしネロ、供用先を九州に移動したことでどんな確変が起きるかわかりません。楽しみです。
まあ無難に、ドレフォン×ディープインパクトか、ヘニーヒューズ×ディープインパクトにて、楽しめそうな募集馬に出会えたら行ってみたいと思います。
ただ母数的なところを考えると。現実的にクラブで募集がかかるのは、ロードカナロもしくはルーラーシップのキンカメ系×ディープ系になっちゃうだろうなあというのが、今回いろいろデータ漁っていて正直な感想でした。
いずれにしましても…出資しているスピードオブライトには引き続き大きな期待を寄せています。デビューは思ったよりも早いかもしれません。