【2024年版】ディープインパクト直系種牡馬を比較考察してみる

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本記事は2024年4月4日時点でのデータを参考に書いています。

毎年恒例、ディープインパクト直系種牡馬について調べます。

ちなみに去年の記事はこちら。

2023年はアルアイン、ロジャーバローズ、アドミラブル、ミッキーグローリー、ヘンリーバローズ、アレスバローズの6頭が新しいディープ直系種牡馬として産駒がデビュー。

彼らも含めたディープ直系種牡馬の、全世代勝馬率や種付数、種付料を比較します。以下の表中、気になるデータは赤字としています。

個人でまとめているのでミスや漏れあると思います。お気づきの点がありましたらお問い合わせまでお願いします。

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【一覧】デビュー済みのディープ直系種牡馬

例によって参考としてキタサンブラックも掲載しています。

馬名(現役世代数) 全世代中央勝馬率(前年比) 2023年種付数(前年比) 2024年種付料(前年比)
ディープブリランテ(8世代) 26%(-1) 11頭(-24) 引退
ダノンバラード(6世代) 30%(+4) 107頭(+36) 250万円(+50)
キズナ(5世代) 46%(-1) 152頭(-17) 1200万円(0)
ワールドエース(5世代) 18%(-5) 9頭(-26) 引退
リアルインパクト(5世代) 28%(+1) 23頭(+3) 50万円(0)
ヴァンセンヌ(5世代) 27%(-1) 30頭(-6) 30万円(0)
ミッキーアイル(4世代) 31%(0) 102頭(-34) 150万円(-100)
エイシンヒカリ(4世代) 27%(0) 14頭(+2) 80万円(-40)
ディーマジェスティ(3世代) 30%(+1) 42頭(-30) 50万円(-30)
サトノアラジン(3世代) 25%(-1) 45頭(-19) 100万円(0)
シルバーステート(3世代) 29%(-1) 139頭(-61) 500万円(-100)
(参考)キタサンブラック(3世代) 45%(+6) 242頭(+65) 2000万円(+1000)
サトノダイヤモンド(2世代) 30%(+6) 58頭(-85) 150万円(-100)
リアルスティール(2世代) 42%(+9) 118頭(-33) 300万円(0)
グレーターロンドン(2世代) 36% 119頭(+85) 150万円(0)
アルアイン(1世代) 11% 101頭(-6) 150万円(0)
ロジャーバローズ(1世代) 19% 66頭(-2) 80万円(-40)
アドミラブル(1世代) 13% 18頭(-9) 30万円(0)
ミッキーグローリー(1世代) 6% 39頭(-15) 30万円(0)
ヘンリーバローズ(1世代) 0% 49頭(-20) 30万円(0)
アレスバローズ(1世代) 0% 14頭(+1) 30万円(10)

※「現役世代数」とは2024年時点の3歳である2021年産までを指しています

※「現役世代が3世代以上」かつ「種付数が一桁台」の種牡馬は除外しています(今回はトーセンラーが対象、ワールドエースも対象ですが引退年につき掲載)

【一覧】2024年以降に産駒デビューのディープ直系種牡馬

馬名(産駒デビュー年) 2022年種付数(前年比) 2023年種付料(前年比)
フィエールマン(2024年) 86頭(+5) 200万円(0)
サングレーザー(2024年) 14頭(-11) 30万円(0)
レッドベルジュール(2024年) 11頭(-1) 30万円(0)
コントレイル(2025年) 211頭(+18) 1500万円(+300)
ダノンキングリー(2025年) 90頭(+5) 200万円(-50)
ダノンプレミアム(2025年) 99頭(-46) 120万円(0)
ワールドプレミア(2025年) 41頭(-12) 50万円(0)
サトノジェネシス(2025年) 17頭(-25) 30万円(0)
カデナ(2026年) 8頭 30万円(0)
グローリーヴェイズ(2026年) 51頭 100万円(0)
マカヒキ(2026年) 104頭 50万円(0)
スイーズドリームズ(2026年) 3頭 プライベート
トーセンカンビーナ(2027年) プライベート

ディープブリランテとワールドエースの引退

ディープブリランテとワールドエースが2023年度限りで種牡馬を引退。

一方で新規に種牡馬入りしたディープ産駒はトーセンカンビーナ。

2頭が引退し1頭が新規参入。ディープインパクト産駒種牡馬の総数はピークを越え、いよいよ減っていく時代に突入したといえるかも。

ディープ孫までデータを追いかけるかどうかは…微妙。

ちなみに引退2種牡馬の産駒重賞成績ですが、ディープブリランテは中央重賞馬を数頭輩出したのに対し、ワールドエースは0頭。

勝馬率25%の壁

全世代中央勝馬率25%。これを越えられるかどうかで、ディープ直系種牡馬として生き残れるかどうかも決まってきます。

30%のディーマジェスティは安泰なゾーンに入ったと思われます。サトノアラジンは25%とボーダーライン。サトノダイヤモンドも、期待ほどの実績は出せていないものの、30%と上出来な勝馬率です。

ピリッとしないのが2023年産駒デビューの世代。注目されていたアルアイン・ロジャーバローズともに今ひとつ数字上は振るいませんね。アルアインはやや遅咲き印象があるのでもうちょっと数字を見たいですが。

引き続き好調2022年デビュー世代

2022年に産駒がデビューした3頭、サトノダイヤモンド・リアルスティール・グレーターロンドンは引き続き好調ですね。グレーターロンドンの活躍も想定外でしたが、リアルスティールからダートの傑物フォーエバーヤングが登場したのもびっくり。

とくにグレーターロンドンは2024年は種付数を一気に伸ばしました。繁殖相手の質も相応に上がっているはず。2024年産はさらに名馬が誕生してもおかしくないですよ。大注目です。

ダノンバラードが好調

去年「だいぶ数字が落ち着いてきてしまった」とややネガティブに書いたダノンバラード。期待しているゆえにやや厳しめに評価しました。

勝馬率は去年比4ポイント上昇し、種付数も増加傾向。種付料も50万円アップ!

年々良質な繁殖相手が集まっていると思うので、これからさらに成績が上がるかもしれません。

もうちょっとクラシックディスタンスで強いタイプが出てくるかなと見込んでいたのですが、そうでもないですね。産駒の距離適性は父ディープインパクトより若干短めくらいに収束するでしょうか。

入会しているクラブでも1度は募集されてほしいなあ〜。

ミッキーアイルとシルバーステートが種付料100万円減

ミッキーアイルとシルバーステートは去年よりも種付料が100万円下がりました。

ミッキーアイルは150万円となったわけですが、まあ妥当かなあといったところ。一時期かなり買い被られていた印象でした。社台から移動になりさらに価格が下がっています。ただだいぶリーズナブルになった感があるので、2024年は種付数が増えるかもしれませんね。

シルバーステートは去年「350万円くらいが妥当かなと思っている」と書きましたが、今年は500万円になり段々そこに近づいている印象。2025年はさらに下がって、450か400になるんじゃないかと思っています。こちらも評価がインフレしすぎた気がしています。

参考のキタサンブラックは種付料が倍額に!

毎年参考値として載せているキタサンブラック。勝馬率はさらに数字を伸ばして45%という境地に。種付料は1000万円アップ、去年から2倍の2000万円の大台です。

す、すごすぎる…。

下手するともう2世代くらいしたら、ディープ孫たちが稼いだ賞金を軽く凌駕する賞金総額になるかもしれませんね、キタサンブラック産駒は。

2026年産駒デビュー世代はマカヒキが種付数最多

去年種牡馬デビューしたディープ直子の中では、マカヒキが104頭と好ダッシュを決めています。

ダービー馬と50万円で種付できるんですからね。そりゃ嫁さん殺到します。

ただ私が安値感を抱いているのはグローリーヴェイズ。母はメジロツボネ。メジロの血はいつ吠えるかわからない未知なる魅力を秘めています。種牡馬として大活躍する可能性、十分にあると思っていますよ。

2024年産駒デビューからはフィエールマンに期待

2024年に産駒がデビューするのはフィエールマン・サングレーザー・レッドベルジュールの3頭

この中では特にフィエールマンに期待しています。

クラシックと古馬G1両方で活躍した馬は種牡馬でも成功するというのが持論。菊花賞と天皇賞・春を制しているフィエールマンは種付数もそこそこ確保できていますし、初年度から活躍が見込めると思います。ただフィエールマン自身のように長距離馬が出やすいかというとそこは疑問だったりしますが。

まとめ

ついに代表的なディープインパクト直子種牡馬の数が減るという象徴的な年となった2024年。

種牡馬界全体としてはキタサンブラックやハーツクライからも期待値の高い種牡馬が出てきており、また輸入種牡馬も実績馬が多数出るようになっており、種牡馬戦国時代はさらに熾烈となっています。

ぶっちゃけややディープ系は失速気味ですね。

今後はキズナやリアルスティール、コントレイルあたりからディープ直系をつなぐ種牡馬は出てくるでしょうが、物足りなさを感じてしまうのも事実。このままだとディープ直系が収束していく未来も考えられます。

種牡馬成功確率の高い持論「クラシックと古馬G1を勝つ」ディープ孫が出ていないのが気になるところ。うーん、キタサンブラックと比較すると母数の割にどうしても成績が貧弱に思えてしまいます。

馬券や一口馬主視点でも一言。個人的にディープ系は、高額馬よりも安値で勝ち上がり率のいい産駒がリーズナブルで楽しめるのかなと思っています。すなわちダノンバラードやヴァンセンヌ、グレーターロンドンあたり。あとは値下がりしたミッキーアイル産駒もタイミングとしてはいいんじゃないかと個人的には睨んでいたり。

シルバーステートももうちょっと価格が落ちてきたら、出資先としてお手頃になりそうなんですがね。どうも市場価格は高値止まり気味な気がします。

ひとまず我が家は出資馬のフォートポータルヴァルトバーデン次第ですな。

彼らの活躍次第で、今後の出資先も変わってくると思います。どちらも期待の牡馬、条件はなんでもいいのでとにかく結果を出してほしい〜!