先日の桜花賞はエピファネイア産駒のデアリングタクトが無敗で制しました。エピファネイア、初年度産駒でいきなりのG1馬輩出です。長谷川牧場という中小牧場の快挙というのも話題を集めています。
母のデアリングバードのさらに母はデアリングハート。シーザリオ(エピファネイアの母上ですな)、ラインクラフト、エアメサイア、ディアデラノビアの同期で、非常に濃いメンツの世代です。名牝ぞろいで、産駒も多数活躍しています。
デアリングタクトはノルマンディーサラブレッドレーシングというホースクラブにて、1760万円(4万4000円×400口)で募集されていた馬です。
ノルマンディーにとっては初のクラシック制覇。しかも募集価格1760万円の馬というのもすごいですね。今後さらに賞金を重ねてくれることでしょう。普通に強すぎる。
サンデーサイレンスの4×3というのも注目点ですよね。SSクロスの初G1勝ちじゃないかしら?
こういう馬に出資してみたいものね…。名前も可愛いし。
ノルマンディーは以前から気になっているクラブで、毎年募集馬はチェックしていました。
しかし毎年40頭も募集していて、しかもどの子もどっこいというか、良し悪し付けにくいというか。いい言葉でいえばどの募集馬も非常によく見えるんですよね。
その中からデアリングタクトだけを見出して出資するのは非常に困難でしょう(タクト集中出資をしていた人がいたら凄すぎる!)。
毎世代10頭くらい出資しているような方であれば…って感じでしょうか。なかなかこの大当たりを引くのは難儀です。資金がたくさん必要そう。
まあそんな一口馬主視点の話はひとまず置いてきまして…話題はエピファネイアです。
お父さんはシンボリクリスエスなのね。
実はここがポイントでして、現状シンボリクリスエス産駒で成功している種牡馬は極少数。傾向を測るのも難しいんですよね。
シンボリクリスエスを代表とするロベルト系って、たっぷりふくよかな馬体が印象的で、どの子も非常によく見える印象です。
だから1歳時点とかで活躍馬を予測するのはほぼ無理だと思っています、素人の私は。
ただエピファネイアに関しては、母系にサンデーサイレンスの血が入っていることで、多少は傾向が見極めやすくなったかもしれません。
というわけで今回はエピファネイアについて、産駒の傾向などを見渡しつつ、今後の出資の参考教材として書き留めたいと思います。
エピファネイアについて
エピファネイアはシーザリオの3番仔。私が覚えているのは、とにかく前評判が凄まじかったことです。まあシーザリオ産駒ってだいたいがそうですけどね。リオンディーズとかサートゥルナーリアとか。
シンボリクリスエス産駒ですから、馬体は文句なしでしたね。
ただシンボリクリスエス産駒は当時必ずしも期待通りの結果を出せている種牡馬ではありませんでした。少なくとも、クラシックで頻繁に見かけるような血統ではなかったのです。ダートや短距離に活躍馬が多かったですね。とても意外でした。この辺がブラッドスポーツの摩訶不思議なところ。
だから私は半信半疑で見ていたのですが…蓋を開けてみればクラシックも大活躍。不良馬場の菊花賞制覇は圧巻でした。もう7年近くも前なのか…。
ダービーはキズナの2着。このキズナとエピファネイアが、現3歳世代ではディープインパクトに続く活躍をしているのですから、このキズナエピファ世代は相当な実力者揃いだったわけですね。
古馬になってからはジャパンカップも制したのね。
そのときの2着はジャスタウェイ。3着にスピルバーグで4着にジェンティルドンナ。これまた濃いメンバーです。
基本私の中では、クラシックと古馬G1を制した馬は種牡馬でも成功するという勝手な理論を持っていまして。その観点でいえばエピファネイアは間違いなく種牡馬で成功するタイプなのですが、やっぱりシンボリクリスエスの系統ってのが引っかかりましたね…。
データ派なので、初年度産駒に手を出そうとは思いませんでした。
まあこれは悪い判断ではなかったと思います。やっぱり高値ついちゃってますからねエピファネイア産駒。キズナ産駒の陰に隠れがちでしたが。
というわけで続いて繁殖実績について触れましょう。
年度別の種付数と種付料
まずは世代別の種付料や種付数から。比較対象としてキズナも載せておきましょう。
種付年度 | エピファネイア種付頭数(種付料) | キズナ種付頭数(種付料) |
---|---|---|
2016年 | 221頭(250万円) | 269頭(250万円) |
2017年 | 210頭(250万円) | 212頭(250万円) |
2018年 | 221頭(250万円) | 152頭(350万円) |
2019年 | 225頭(250万円) | 164頭(350万円) |
2020年 | ?(500万円) | ?(600万円) |
初年度と2年目は、種付料同額の250万円。3年目からキズナの方が100万円高くなったのな。
キズナの種付料が増えて以降は、エピファネイアの方がお嫁さんは多いわね!
これ結構顕著な傾向が出てますよね。馬産地の声がなんとなく聞こえてきます!
現状はキズナの方が産駒成績は上となっていますが、2年後3年後は産駒自体の数が逆転するので、相対的にエピファネイア産駒が覆しそうです。
で、今年の種付料。どちらも強気です。まあこれは彼らに限った話だけじゃなく、よくある話なわけですが。産駒走ってますからね。ビジネスビジネス。
キズナの方が引き続き100万円高いのか〜。これならエピファネイアを付ける方が期待値は高そうな気もします。
ただエピファネイアでさえ500万円。中小の牧場にとっては結構尻込みする価格です。これなら300万円のオルフェーヴル付けたくなるね〜SSの3×3とかにならない限りは。
産駒についての現状の詳しい傾向については触れません。まだまだサンプル数が少ないですからね。これからダートの活躍馬も出てくるでしょうし。
ただ、最初にも言った通り、ひとつ確実なことがあります。
エピファネイア産駒を1歳時から見極めるのはたいへん難しい!
デアリングタクトはその代表格でしょう。ここまで強くなるなんて、(多少なりとも出資馬に夢を馳せますが)出資者の方々も予想してはいなかったかなと思います。
これについて以下、せっかくなのでホースクラブごとに見ておきます。
DMMバヌーシーの世代1番手オーロアドーネ
一時期は何かと話題を集めたDMMバヌーシー。ここの現3歳世代の現時点での稼ぎ頭が、エピファネイア産駒のオーロアドーネです。
募集価格は2280万円。バヌーシーの料金システムは特殊で、私もよく知らないんで他クラブとの比較はできませんが、バヌーシー内の同世代の中では13頭中2番目に安いようです。
母の父はアグネスタキオン。やはりSSの4×3ですね。上山牧場という小さめの牧場出身というのも魅力に映ります。
中小牧場からの活躍馬が出ているのは素晴らしいわね!
低調な友駿の救世主?アバンダンスシチー
現3歳世代が中央未勝利の友駿ホースクラブ。私も入会して5年ほどですが、いまだに中央馬に出資をしていません。
この友駿の現3歳世代で最も1勝目に近いと言われていたのがエピファネイア産駒なんですよ。その名もアバンダンスシチー。
でも怪我をしちゃったので…現在療養中です。残念無念。
復帰が待たれますが、けっこう怪我が重たいようで…なんとか未勝利戦に間に合って欲しいです。
ユニオンは3歳世代ゼロ!w
さて我らがユニオンオーナーズクラブですが、現3歳世代にエピファネイア産駒はおりません!
なぜノーエピファ?
たまたま、というのが正直なところでしょうか。たまたま連携している牧場がどこも提供しなかったというだけだと思います。
見栄えするから、セールに出した方が高値ついて売上につながるという算段があったとか、そういう感じでしょうか。
SS4×3中心に、この3年くらいが肝!
キャロットファームの活躍しているエピファネイア産駒シーズンズギフトも募集価格は1800万円と、さほど高額ではありません。
それでもすでに5000万円近くを稼いでいます。こちらは母の父がゼンノロブロイ、SS4×3。
こうやって見渡してみると、初年度は安値募集馬の中に活躍馬が多い傾向。その多くはSS4×3でした。
引き続きSS4×3には注目ですが、問題は価格でしょうね。今年からは一気に吊り上がる可能性が高いです。
しかし今年以降も種付料が爆上がりするわけで、この先4年くらいはエピファネイア産駒は高値傾向になりそうです。キズナ産駒もでしょうけども。
う〜ん、でも出資してみたいなエピファネイア産駒。今回まとめていて改めて出資欲が強くなりました。
とにかく今年付ける世代は種付料からして高くなる可能性大ですから、狙うなら向こう3年でしょうか。
ユニオンでも募集してくれるといいな…。サンデーサイレンスのクロスで、1000万円くらいの産駒を…。
個人的な投資計画でいうと、今年から2022年くらいまではエピファネイア産駒に注目し、2023年からはオルフェーヴル産駒に注目しようかなと思っています。
キズナ産駒については引き続き高値感が拭えないかなと。産駒の傾向がはっきりするまでは手出しはできない予感です。
引き続きエピファネイアには、大手中小問わずで活躍馬を出して欲しいですね!
サンデーサイレンスクロス時代の筆頭株となるか。今後も産駒の活躍には大注目ですよ!